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男子テニスで超異例 47歳で日本代表候補に復帰「誰もが錦織圭にはなれない」…鉄人・松井俊英の“生き方”

サービスは時速200キロ、攻撃的なスタイルを貫く松井【写真:本人提供】
サービスは時速200キロ、攻撃的なスタイルを貫く松井【写真:本人提供】

ダブルスの世界を引っ張ってきた自負「誰もが錦織になれるわけじゃない」

「ダブルスで頑張ろうという選手がここ数年増えてきました。そこで自分もライバルでいられれば。競争の激しいジャンルになってほしいと思っているんです」。世界を転戦していると、時に圧倒的な才能に出会うことがある。そのレベルと日本選手との差を詰められるのも、ダブルスという種目の特性なのだ。

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「誰もが、錦織圭や大坂なおみになれるわけじゃないんです」

 2人が連係しながらのプレーは日本人が得意とするところ。さらに重ねた経験を生かせる場面も多い。「テニスは、やはりシングルスがメインで、そこには、とてつもない才能やフィジカルの化け物がいます。ダブルスは、2対2なので、差を埋めようがあるんです。競技としての伸びしろはすごくあるんじゃないかと思いますよ」。ピックルボールやパデルといった、より狭いコートでプレーするラケットスポーツの人気が高まっているのも、追い風になる可能性がある。

 4月には47歳を迎える。今年はシングルスでポイントを勝ち取って歴代1位の最年長世界ランカー記録に挑戦したいという思いも消えていない。その中で昨年末には所属先を離れフリーとなった。「今が現役生活の、めっちゃ大きな岐路ですよ。遠征費を確保しなければ始まらない。スポンサーになってくれる方がいれば、インスタグラムのDMに連絡を……」。願いは切実だ。

 昨年11月末に中国で行われた、全豪オープンのワイルドカードプレーオフに参加した。ここで勝てば、4大大会の一つである全豪オープンへの出場推薦をもらえる大会。ピーキングもここに合わせ、1年間の集大成とするつもりだったが8強で敗退。「優勝して(全豪オープン開催地の)メルボルンに行くことしか考えてなくて……」。今後について考えようとしているタイミングで、強化メンバー入りのニュースが飛び込んできた。意外な知らせに一番驚いたのは松井自身だ。最年長ランカーは次に、どんな道を選ぶのか。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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