「僕は超一流ではない」元巨人ドラ1がチェコで大活躍のワケ 7か国で投げつかんだノウハウ「全て吸収」
2023年の春に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)をきっかけに、日本との野球交流が少しずつ進みつつあるのが東欧のチェコだ。今秋マレク・フルプ外野手が巨人と育成契約を交わしたように、選手の行き来も少しずつ生まれつつある。日本からチェコに渡った選手の中で、最も豊富な経験を持つのが巨人や日本ハムでプレーした村田透投手。米球界でマイナーから這い上がって大リーグのマウンドに立ったのをはじめ、これまで7か国で投げてきた国際派だ。チェコでの経験や、世界から見た日本野球について教えてくれた。
海外で投げ続ける村田透、今季は7か国目のチェコで大活躍
2023年の春に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)をきっかけに、日本との野球交流が少しずつ進みつつあるのが東欧のチェコだ。今秋マレク・フルプ外野手が巨人と育成契約を交わしたように、選手の行き来も少しずつ生まれつつある。日本からチェコに渡った選手の中で、最も豊富な経験を持つのが巨人や日本ハムでプレーした村田透投手。米球界でマイナーから這い上がって大リーグのマウンドに立ったのをはじめ、これまで7か国で投げてきた国際派だ。チェコでの経験や、世界から見た日本野球について教えてくれた。
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11月に名古屋市のバンテリンドームで行われた野球の国際試合「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本vsチェコ」で来日したチェコ代表の選手たちは、日本野球に並々ならぬ関心を持っている。その中に、村田の姿があった。かつて巨人にドラフト1位で入団し、その後は世界を股にかけて投げ続ける39歳。今季はチェコのトップリーグを戦うフロッシ・ブルノでプレーした縁もあり、チェコの練習を手伝いに来たのだ。
村田の球歴には世界のチーム名が並ぶ。大体大から2007年、大学・社会人ドラフト1位指名を受けて巨人入りしたものの3年で戦力外となり退団。その後は米球界に身を投じ、マイナー暮らしから2015年には30歳でインディアンスに昇格、1試合に先発している。
2017年から5年間は日本ハムでプレーして以降は再び世界に飛び出し、日本の冬に行われる豪州リーグのオークランド(ニュージーランド)やアデレードで投げた。日本の夏に当たるシーズンも、2023年にはドイツのボン・キャピタルズ、そして今季はチェコのフロッシ・ブルノに身を投じた。米国時代には、ベネズエラのウインターリーグに参加したこともある。
村田が今季、チェコで残した成績は圧倒的だった。13試合に登板し防御率1.71。リーグトップの11勝を挙げた。今回来日した代表で、4番打者を務めたマルティン・チェルベンカ捕手らとともに、チームがプレーオフ決勝まで進む原動力となった。見知らぬ土地でつかんだ成功。その理由はどこにあったのだろうか。
「郷に入ったら郷に従えではないですが、自ら合わせていくことではないですかね。感じて、近づいていくことだと思います。僕は超一流の選手として行ったわけではありません。特別な存在ではないので」