大谷翔平が米国人まで幸せにする理由「毎日が歴史だ」 熱狂的右翼席で見上げた放物線の美しさ
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、本拠地パドレス戦に「1番・DH」で出場し、決勝打を含む3打数2安打2打点、1盗塁の活躍で4-3の勝利に導いた。史上最多記録を「53本塁打&56盗塁」に伸ばし、マジック「2」が再点灯。本塁打こそなかったが、2本の適時打でチームを乗せた。
右翼席から見た大谷翔平の本塁打
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は25日(日本時間26日)、本拠地パドレス戦に「1番・DH」で出場し、決勝打を含む3打数2安打2打点、1盗塁の活躍で4-3の勝利に導いた。史上最多記録を「53本塁打&56盗塁」に伸ばし、マジック「2」が再点灯。本塁打こそなかったが、2本の適時打でチームを乗せた。
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本拠地6連戦のうち4試合目までに2本塁打。記者はこの2本を右翼席から見届けた。なぜ、大谷の本塁打は人を幸せにするのか。美しいアーチが人の心を揺さぶる瞬間に立ち会い、現地の米ファンに感動する理由を聞いた。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)
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「元気をもらっていますよ。ホームランを打っている日はみんなが幸せになるわけなので、それだけでも十分な影響力だと思います」
17日のマイアミ。マーリンズ戦で48号を放った際、一塁側内野席で観戦していた車いすテニ スの国枝慎吾さんが声を弾ませていた。19日に衝撃の1試合3発で「51-51」に到達し、凱旋した本拠地6連戦。真横から見た大谷のアーチは、やはり美しかった。
客席の背番号は「17」だらけ。日本人だけじゃない。スーパースターが打席に向かうと、一斉にスマホかグラブを構える外野席。子どもはもちろん、大人たちも野球少年に戻っていた。
20日の52号。乾いた打球音の直後、ボールが爆速で飛んでいく。内野席寄りの右翼席から見上げ、周囲のファンは確信。次々と両腕が上がり、球場全体へ波のように広がっていった。ボールが中堅左に消えた瞬間、自分の声は1メートル先にも届かない。
22日のデーゲームも同じ位置から見上げた。カリフォルニアの青空に映える白球。5万730人がボールの行方だけを追い、ほんの一瞬だけ静寂ができた。4-5の9回先頭から劇的な同点53号。続くベッツのサヨナラ弾に客席はパニックに近い盛り上がりだった。
数百万とも、数千万とも言われるスーパースターのホームランボール。ゲットした2人はともに「絶対に売らない!」と宝物を握りしめていた。