「若い頃はベテランにいなされて…」 30代に突入、バド福島由紀&古賀輝が若手の中で異彩放つ背景
バドミントンの全日本社会人選手権は10日、鳥取県民体育館で4日目が行われた。混合ダブルスでは、東京五輪女子ダブルス8強の福島由紀と男子ダブルス元日本代表の古賀輝のペアが準決勝進出を決めた。準々決勝では下農走、大澤陽奈組に2-1(21-12、10-21、21-17)で勝利。長年、日本のバドミントン界を牽引してきた2人が今大会でペアを組み、巧みなプレーで魅了している。
全日本社会人バドミントン選手権
バドミントンの全日本社会人選手権は10日、鳥取県民体育館で4日目が行われた。混合ダブルスでは、東京五輪女子ダブルス8強の福島由紀と男子ダブルス元日本代表の古賀輝のペアが準決勝進出を決めた。準々決勝では下農走、大澤陽奈組に2-1(21-12、10-21、21-17)で勝利。長年、日本のバドミントン界を牽引してきた2人が今大会ペアを組み、巧みなプレーで魅了している。
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5回戦に勝利して迎えた準々決勝、ゲームカウント1-1の第3ゲーム。声を上げてスマッシュを打ち、技ありプレーを炸裂させる古賀を、福島も思わず笑顔で称えた。客席も大盛り上がり。終盤に連続得点を重ねて粘る相手を振り切った。古賀は「思い切ってできたら結果が出ると思っていた。勝ちにつながってよかった」と話し、福島も「すごくカバーしてくれていて。(古賀の)トリッキーさがよかったと思います」と感謝した。
ともに1993年度生まれ。バドミントン界ではベテランと呼ばれる立場になった。31歳の福島は廣田彩花との“フクヒロ”ペアで東京五輪8強。古賀も世界を相手に戦ってきた。それぞれパリ五輪も目指し、選考レースを戦ったが届かなかった。
そんな2人が今大会ペアを結成。若手が多い中、そのプレーは異彩を放っている。古賀は「若い頃は勝ちたい気持ちが強かった。今は楽しむことでリラックスできて、本調子になっているのかも」と分析。福島も「若手からの勢いを受ける側になったと感じる」とこれまでとの変化を表現し、「若い頃は自分も勢いだけでベテランにいなされて負けることが多かったから、今度はそれができるように」と笑顔を見せた。
大会前、2人での練習は2日間だけ。それでも全日本総合本戦の出場権を獲得し、4強まで勝ち上がった。「1つ勝つとすごく面白いカードが組まれるかも……」という記者の言葉に2人もにっこり。“ワタガシ”ペアでパリ五輪銅メダルを獲得した渡辺勇大と、昨年10月の世界ジュニア女子ダブルスで世界一に輝いた実績を持つ18歳・田口真彩のペアと対戦する可能性がある。
古賀は「それはそれで行きたくないな……(笑)」と実力者相手の試合を想像しつつ、「でもどれくらい強いかやってみたい。一番競ったって言われたいですね」と意気込む。福島は「まずは1試合目です!」と気合を入れた。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)