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表彰台の黒い手袋に衝撃「国際映像で絶対カットされない」 NHK実況アナが震えた五輪が4年に1度訪れる喜び

刈屋さんが考える「オリンピックの一番の価値」を語る【写真:窪田亮】
刈屋さんが考える「オリンピックの一番の価値」を語る【写真:窪田亮】

今、考えるオリンピックの価値「一番の価値と言われたら…」

 オリンピックに魅せられ、その現場を目撃者となってきた刈屋にとって、オリンピックの価値とは何か――。あらためてそう問うと、ひと呼吸置いてから彼は言った。

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「世界中のいろんな環境下にあるアスリートが、自分の夢を叶えるために努力して出場権を得て開催地に集まって、そして同じように努力してきた人と死力を尽くして戦う。一番の価値と言われたら、やっぱりそこなんじゃないかな、と思うんです。一瞬の戦いのなかに永遠のきらめきがある勝負こそが観ている世界中の人たちの心を動かす。そして努力をすること、目標に向かっていくことが大切なんだと教えてくれます。これさえあれば、オリンピックはずっと続いていくはず。

 たとえば日本の大相撲は1500年続いています。なぜかと言えば、鍛え抜かれた力士が1対1で土俵の上で戦うその醍醐味が、観る者にとっても魅力だからです。オリンピックにもつながるところがあると僕は思っています。人の心が動いていけば、未来も変わっていく。みんなが1か所に集まるには、やっぱり戦争はやめなきゃいけないよね、という考えも共有できますから」

 刈屋は2020年4月にNHKを定年退職し、現在は立飛ホールディングスのスポーツプロデューサーを務めるなど今なおスポーツとの関わり合いを強めている。女子相撲、ビーチバレー、ボート、体操といった大会を実施して、精力的な活動を続けている。

 努力してきたアスリートを一つに集め、多くの人が心を動かせる舞台を――。オリンピックからの学びを胸に、刈屋はこれからもありったけの情熱をスポーツに傾けていく。

(二宮 寿朗 / Toshio Ninomiya)


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二宮 寿朗

1972年生まれ、愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2006年に退社後、「Number」編集部を経て独立した。サッカーをはじめ格闘技やボクシング、ラグビーなどを追い、インタビューでは取材対象者と信頼関係を築きながら内面に鋭く迫る。著書に『松田直樹を忘れない』(三栄書房)、『中村俊輔 サッカー覚書』(文藝春秋、共著)、『鉄人の思考法~1980年生まれ戦い続けるアスリート』(集英社)、『ベイスターズ再建録』(双葉社)などがある。

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