「お前のパスにお金は払ってない」 日本人FWがスペインで要求された仕掛けの意識
安永聡太郎は、1997年にスペイン2部のレイダに移籍したが、当時の監督は後にセビージャでUEFAカップ(UEFAヨーロッパリーグの前身)を制し、レアル・マドリードやトットナム・ホットスパーなどの名門クラブで指揮を執ることになるファンデ・ラモスだった。
安永聡太郎が挑戦した攻撃偏重のスペイン、監督から「本当に怒られた」プレー
「お前にお金を払っているのは、パスに対してじゃない。10回勝負して9回取られても、残りの1回でゴールにつなげてくれれば、それでいい」――ファンデ・ラモス監督が安永聡太郎にかけた言葉
安永聡太郎は、1997年にスペイン2部のレイダに移籍したが、当時の監督は後にセビージャでUEFAカップ(UEFAヨーロッパリーグの前身)を制し、レアル・マドリードやトットナム・ホットスパーなどの名門クラブで指揮を執ることになるファンデ・ラモスだった。
当時、安永のポジションは4-2-3-1の右サイド。攻撃を好むスペインだけに、徹底して仕掛けることを奨励された。
「アタッキングゾーンに入ってからのパスは本当に怒られたし、2~3度続けたら猛烈なブーイングが来ました。レフェリーも攻撃側が数的不利で仕掛けた場合、もう少しで抜きかかれば足がかかっていなくてもファウルを取ってくれた。スペインは本当に前線の選手には、とことん勝負を奨励してくる国でした」
そして、ファンデ・ラモス監督には、冒頭の言葉をかけられたそうである。
「もし勝負してボールを奪われても、相手の一番近くにいるのは自分だ。そこから守備に入ればいい。でも、横パスを奪われたら、最低でも2人は置き去りにされる」