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五輪で問われる「メダル至上主義」の是非 日本は47個予想も…語り継がれるのは「数ではなく、その中身」

スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はパリ五輪期間中、「シン・オリンピックのミカタ」と題した特集を連日展開。これまでの五輪で好評だった「オリンピックのミカタ」をスケールアップさせ、4年に一度のスポーツの祭典だから五輪を観る人も、もっと楽しみ、もっと学べる“新たな見方”をさまざまな角度から伝えていく。「社会の縮図」とも言われるスポーツの魅力や価値の理解が世の中に広がり、スポーツの未来がより明るくなることを願って――。

パリ五輪、世界王者に惜しくも敗れたサッカーなでしこジャパン【写真:Getty Images】
パリ五輪、世界王者に惜しくも敗れたサッカーなでしこジャパン【写真:Getty Images】

「シン・オリンピックのミカタ」#5 連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」第2回

 スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はパリ五輪期間中、「シン・オリンピックのミカタ」と題した特集を連日展開。これまでの五輪で好評だった「オリンピックのミカタ」をスケールアップさせ、4年に一度のスポーツの祭典だから五輪を観る人も、もっと楽しみ、もっと学べる“新たな見方”をさまざまな角度から伝えていく。「社会の縮図」とも言われるスポーツの魅力や価値の理解が世の中に広がり、スポーツの未来がより明るくなることを願って――。

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 今回は連載「OGGIのオリンピックの沼にハマって」。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和と、五輪を含めスポーツを40年追い続けた「OGGI」こと荻島弘一氏が“沼”のように深いオリンピックの魅力を独自の視点で連日発信する。

 ◇ ◇ ◇

 なでしこジャパンが初戦で敗れた。相手はW杯優勝チームとはいえ、その1次リーグで快勝しているスペイン。W杯の時は徹底した「弱者のサッカー」で勝ったが、今回は「主導権を握りたい」と臨んだ。かつて日本が世界を凌駕したパスサッカーで相手に上回られて敗れたが、正面から世界王者に挑んだのは素晴らしかった。「試合後感」はW杯以上だった。

 下を向くことなどないし、選手たちは向いていないはず。昨年のスペインは日本に敗れた後優勝したし、11年W杯の日本も1次リーグでイングランドに敗れながら優勝している。まだ1試合。そう、パリ五輪は開幕さえしていない。祭りは、これからなのだ。

「日本の金メダルはいくつ?」。五輪が近づくと、決まって同じことを聞かれる。「メダル至上主義」の是非が問われるようになり、メディアもメダル争いの焦点を絞りづらくなっている。それでも、多くの人の五輪での関心事は「メダル」。選手が頑張ってメダルを獲得すれば、最近はやりの言葉で言えば「元気がもらえる」。

 もちろん、多くの選手も金メダルやメダル獲得を目指す。家族や友人はもちろん、所属企業やスポンサー、さらに選手強化に使われる公金。選手たちは「支えてもらった感謝」を成績で表そうとする。「メダル至上」がいいとは思わないが、すべてを否定することもできない。

 では、いくつ? 日本チームは東京大会で過去最多27個の金メダルを獲得した。3年前の出来事だけに、再現を期待する人は多いだろうが、現実はそう甘くない。新型コロナ禍で行われた東京大会は、他の大会以上にホームのアドバンテージがあったはず。もちろん、目標は「前回以上」だろうし、そうなってほしいとは思うが、予想をするとすれば冷静な考えも必要だろう。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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