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「物語としてできすぎている」 野村克也監督も率いたシダックス、再び野球界とつながった奇跡の“縁”

野球界に赤い旋風が戻ってきた。今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに、「食」の面でのサポートを始めたのがシダックスだ。かつて強豪社会人野球チームを保有し、故・野村克也監督が指揮したことでも知られる。2006年にチームが解散し、球界と直接の関わりは断たれたものの、スポーツへの側面支援はずっと続けてきた。今回、オイシックスへの支援という形で球界に戻ってくるまでには、奇跡的な偶然の連続があったという。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

野村克也氏はシダックス野球部を2005年までの3年間率い、都市対抗野球で準優勝に導いた【写真:産経新聞社】
野村克也氏はシダックス野球部を2005年までの3年間率い、都市対抗野球で準優勝に導いた【写真:産経新聞社】

2軍新球団「オイシックス」を食事でサポートしているシダックス

 野球界に赤い旋風が戻ってきた。今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに、「食」の面でのサポートを始めたのがシダックスだ。かつて強豪社会人野球チームを保有し、故・野村克也監督が指揮したことでも知られる。2006年にチームが解散し、球界と直接の関わりは断たれたものの、スポーツへの側面支援はずっと続けてきた。今回、オイシックスへの支援という形で球界に戻ってくるまでには、奇跡的な偶然の連続があったという。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

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 新潟を本拠地とするオイシックスが関東でビジターゲームを戦う際、ピカピカのキッチンカーが球場を訪れ、選手に昼食を提供している。試合直前の選手に何が必要なのか練り込まれたメニューで、若い選手の実力発揮を後押ししている。この事業を行っているのがシダックスだ。

 野球ファンには懐かしい名前だろう。1991年に生まれたシダックス野球部は、独自の取り組みで社会人球界を席巻した。当時、世界最強を誇ったキューバ代表から選手や指導者を迎えるなど先進的で、1999年には秋の日本選手権で優勝。上下真っ赤のユニホームで、2003年には夏の都市対抗野球で準優勝まで駆け上がった。

 阪神を退団していた野村克也氏が、2005年秋から楽天監督となるまでの約3年間指揮を執り、2004年の球界再編騒動の際には、プロ野球への参入までささやかれたチームだが、2006年の秋に惜しまれながら廃部発表。球界との縁は切れたように見えた。

 その後のシダックスは、かつて郊外に多く見られたレストランカラオケ事業からも撤退し、祖業の給食提供に回帰していた。昨冬には、食材宅配サービスを手掛けるオイシックス・ラ・大地のグループ会社となっている。

 そのオイシックスが、NPB2軍への参入が決まったアルビレックス新潟のメーンスポンサーとなり、再び球界との縁がつながった。奇しくも同球団には、かつて野村監督時代のシダックスで左右のエースだった野間口貴彦氏(元巨人)、武田勝氏(元日本ハム)がコーチとして在籍している。オイシックス側の要請でキッチンカーと昼食の提供計画が持ち上がり、4月下旬からスタート。試合直前に温かいものが食べられるとあって、選手にも好評だ。

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