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最初は驚いた「雪で日焼けするなんて」 雪上スポーツに必須、男性にも浸透したスキンケアの意識【パラアルペンスキー:本堂杏実】

パラアルペンスキーでパラリンピック平昌、北京大会出場の本堂杏実が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、女性アスリートにとってのメイクと雪上スポーツにとってのスキンケアの役割について語った。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォパラリンピック出場を目指す27歳。メイクが試合前の欠かせないルーティンになっている彼女の転機は、大手化粧品メーカー「コーセー」に所属したことだったという。(取材・文=二宮 寿朗)

パラアルペンスキー本堂杏実【写真:松橋晶子】
パラアルペンスキー本堂杏実【写真:松橋晶子】

パラアルペンスキー本堂杏実が語るメイクとスキンケアの役割

 パラアルペンスキーでパラリンピック平昌、北京大会出場の本堂杏実が「THE ANSWER」のインタビューに応じ、女性アスリートにとってのメイクと雪上スポーツにとってのスキンケアの役割について語った。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォパラリンピック出場を目指す27歳。メイクが試合前の欠かせないルーティンになっている彼女の転機は、大手化粧品メーカー「コーセー」に所属したことだったという。(取材・文=二宮 寿朗)

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【前編】ラグビー日本選抜からパラスキーへ 転向を後押ししたトライの精神 / パラアルペンスキー 本堂杏実選手インタビュー(GROWINGへ)

【後編】「次のパラリンピックでできれば最高」 メダル獲得で果たしたい恩返し / パラアルペンスキー 本堂杏実選手インタビュー(GROWINGへ)

 好きなことへの追求が、競技に対するモチベーションを引き上げる。

 パラアルペンスキーで活躍する本堂杏実は、メイクを「私のスイッチ」と言い切る。大手化粧品メーカー「コーセー」のアスリート社員でもある彼女にとって、試合前の欠かせないルーティンとなっている。

「前回の北京パラリンピックのときは、毎日違うアイメイクで臨んでいました。ヘルメットをかぶっているので、あまり気づかれてないですけど(笑)。私は化粧が好きだし、朝早く起きてメイクすることによってグッと気持ちも入るんです」

 生まれつき左手に障がいがある本堂は4歳から始めたラグビーにおいて高校3年時に関東選抜の一員として「サニックスワールドラグビーユース交流大会」で優勝し、18歳以下の日本選抜にも選ばれている。日体大2年生のときにパラアルペンスキーに転向。競技歴わずか1年半ながら2018年の平昌パラリンピックに出場して回転(立位)で8位入賞を果たした。そして4年後の北京では滑降6位、スーパー大回転8位、スーパー複合6位、回転6位、大回転7位(いずれも立位)と5種目で入賞している。

 太陽の光が照り返す白銀の世界は日焼けが大敵である。ラグビー時代は日焼けすると炎症を起こしていたため、日焼け止めを塗ったり、肌をなるべく出さないように心掛けていた。アルペンスキーをするにあたっても紫外線対策が必要ではあったものの、「最低限やっておけばいい」くらいの感覚だったという。

「太陽が出ていないときでも雪で日焼けするなんて知らなかったですし、そもそも知識が少なかった。当時はただ(日焼け止めを)塗っておけばいいと思っていました。でもそれだけでは十分じゃないと気づかされました」

 照り返しのパワーは想像以上。何とかしたいとは思いつつも、何か特別に対策を講じることはできていなかった。2019年にコーセーが日本障害者スキー連盟とゴールドパートナー契約を結んだことが、彼女にとって転機となる。

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二宮 寿朗

1972年生まれ、愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2006年に退社後、「Number」編集部を経て独立した。サッカーをはじめ格闘技やボクシング、ラグビーなどを追い、インタビューでは取材対象者と信頼関係を築きながら内面に鋭く迫る。著書に『松田直樹を忘れない』(三栄書房)、『中村俊輔 サッカー覚書』(文藝春秋、共著)、『鉄人の思考法~1980年生まれ戦い続けるアスリート』(集英社)、『ベイスターズ再建録』(双葉社)などがある。

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