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学校経営者へ異例の転身 元日本ハム田中賢介が進める「ふるさと納税」を活用した地域の教育支援

開校した小学校で伝える「ナイストライ」の合言葉

「(事業を考えた時に)結局、必要なお金をどうするかという話に行き着くが、お金を払う人も幸せにならないと長く続かない。その点で、ふるさと納税は良いと思って始めた」と話した田中さんは、学校とは別に株式会社北海道企画を設立。ふるさと納税の寄付金を増やす商品開発やアイデアを地域に提供し、会社の収益を事業に生かすほか、自治体との協働事業で地域の教育に展開している。

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 また、日本ハムの「ファイターズふるさと納税」にも大きく関与し、スポーツを生かしたイベント型返礼品などを考案。3月24日にエスコンフィールドで行われるプロ野球オープン戦「日本ハムvs横浜DeNA」では、100万円の寄付者が試合前に行われるファーストピッチセレモニーに参加し、日本ハムのスペシャルアドバイザーである田中さんが寄付者の要望に応じて打者または捕手を務める、球界初の企画が実施される予定だ。

 田中さんは、2004年に東京を拠点としていた日本ハムの北海道移転を機に、地域密着の重要性を感じたという。設立した田中学園立命館慶祥小学校の合言葉は「ナイストライ」。田中さんは「日本では失敗をするとドンマイ(気にするな)と慰められるが、米国ではナイストライと挑戦を褒める声をかける。ナイストライという合言葉が、いろいろなことに挑戦することのハードルを下げてくれる」とMLB挑戦で気付いたことを学校教育に生かしている。

「今後も財源を確保しながら、教育に使えるお金を生み出すことをセットでやっていきたい」と話す田中さんは、プロ野球選手から学校経営者という異例の転身の後も、地方だから財源がないと諦めず、新たな手法を探し、自らナイストライの精神を実践し続けている。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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