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「足が速くなりたい」東京の小中学生に特別授業 陸上元五輪スプリンターが伝えた“姿勢”の大切さ

2004年アテネ五輪陸上1600メートルリレー4位入賞の伊藤友広氏が、東京・板橋区の小・中学生を対象とした走り方教室を同区立高島第二小・中学校で実施。株式会社ワンリーリステッドと板橋区教育委員会が共催したイベントで3時間以上にわたり、参加した約200人の子供たちと交流した。

2004年アテネ五輪陸上1600メートルリレー4位入賞の伊藤友広氏が走り方教室を実施した【写真:編集部】
2004年アテネ五輪陸上1600メートルリレー4位入賞の伊藤友広氏が走り方教室を実施した【写真:編集部】

アテネ五輪代表・伊藤友広氏らが東京・板橋区で走り方教室を実施

 2004年アテネ五輪陸上1600メートルリレー4位入賞の伊藤友広氏が、東京・板橋区の小・中学生を対象とした走り方教室を同区立高島第二小・中学校で実施。株式会社ワンリーリステッドと板橋区教育委員会が共催したイベントで3時間以上にわたり、参加した約200人の子供たちと交流した。

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 3月2日、気温4度。寒風吹きすさぶグラウンドには、イベント開始前から熱気が立ち込めていた。校庭を縦横無尽に走り回る子供たち。「足が速くなりたい」という思いが膨れ上がったなかで、午前9時に走り方教室がスタートした。

伊藤氏(左)と講師として参加した井原直樹氏が交代で指導【写真:編集部】
伊藤氏(左)と講師として参加した井原直樹氏が交代で指導【写真:編集部】

 開会式で伊藤氏は、「どんなことに気をつけて練習すると足が速くなるのかについて、楽しく練習できたらと思います」と宣言。直後の準備体操で説いたのは「真っ直ぐないい姿勢」の大切さだ。「今日皆さんは焼き鳥のお肉です」と話しながら、背中に1本の串が刺さったようなジェスチャーをし、お手本を見せた。この姿勢が崩れてしまうと、地面を強く蹴ることができず、速く走れない。まずは全員の姿勢を整えるため、骨盤や頭の位置を自分でチェックする方法や、様々なジャンプの練習法を紹介した。

 その後は小学生と中学生に分かれ、講師として参加した陸上400メートルハードル元日本代表の井原直樹氏と伊藤氏が交代で指導にあたった。内容はケンケンやスキップ、ジャンプなど基本的なメニューだ。「ピッチ×ストライド=スピード」という計算式をもとに、ピッチを上げるために体を速く動かす方法や、ストライドを広げるために地面を強く蹴るコツをレクチャーした。練習メニューはいたってシンプルだが、気をつけることが多く苦戦する子供たち。できなくても諦めず、講師陣の話へ必死に耳を傾けた。これには井原氏も、「分からないなりにも言われたことに挑戦して、前向きに成長していく姿が目に見えて分かった」と目を細めた。

伊藤氏はお手本を見せながら子どもたちを指導した【写真:編集部】
伊藤氏はお手本を見せながら子どもたちを指導した【写真:編集部】

 小学生組が最後に行った50メートル走では、教わったジャンプ練習をスタート直前まで行う児童の姿が多数見られた。ゴールまで10秒足らずの中に、習ったこと全てを込めようという思いがにじみ出た行動だった。5、6年生が走る際には伊藤氏も一緒にスタートラインに立ち、元五輪スプリンターが美しい姿勢でみるみる加速していく背中にこの日一番の歓声が上がった。

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