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侍Jに完全リレーをくらっても「誇り」 欧州選抜監督が言ってのけた収穫「計画を実行できた」

マルコ・マッツイエーリ監督【写真:小林靖】
マルコ・マッツイエーリ監督【写真:小林靖】

井端監督も警戒感強める欧州の投手「これから対策しないと」

 先発のマルクス・ゾルバッハ(ドイツ)は身長196センチの本格派。140キロ台後半の直球やツーシームを軸に、ナックルカーブやチェンジアップも操る。2番手のラース・ハイヤー(オランダ)、3番手のティアゴ・ダシルバ(イタリア)と、ボールを手元で小さく変化させる投手を並べ、日本打線に連打を許さなかった。

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 日本の井端弘和監督も「動くボールというか、ああいう投手が国際大会には多い。対策をこれからやらないと」と、欧州の投手に手を焼いたのは認めざるを得なかった。それは今秋行われる「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」や、2026年に予定される次回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を勝ち抜く上でも、大きな課題として浮上する。

 昨年のWBCでチェコが躍進し、次回大会の予選免除を勝ち取ったように、欧州の中でも勢力図は変化している。欧州代表が侍ジャパンと試合をするのは、2015年以来実に9年ぶり。当時28選手中、半数の14人を占めたオランダの選手が今回は7人と半減し、チェコやドイツ、スペインの選手が増えた。

 マッツイエーリ監督はこの2試合を総括し「忘れられない経験になると思う。これほどの大観衆の前で、日本を相手に試合をできたことに感謝したい。選手はより自らを高めようとするのではないかと思う」と、衝撃的な敗戦にも意味はあると強調した。試合後には、ファンが見守る前で全選手が円になり、監督やコーチが檄を飛ばした。日本野球と手を組みながら、欧州の野球はもっと手ごわい存在になる、そんな可能性を感じたシーンだった。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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