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男子ハンドボール代表監督、突然の監督交代に選手衝撃「何も聞いてなかった」「不安だし心配も…」

突然の監督交代に、日本代表選手たちもショックを隠せなかった。日本ハンドボール協会は9日、男子日本代表のダグル・シグルドソン監督(50)が辞意を示していることを公表。辞任を受け入れ、新監督の選任に入ったことを明らかにした。シグルドソン監督のもとで昨年10月に36年ぶりの五輪予選突破を果たした選手たちも困惑。「寂しい」「一緒に戦いたかった」と声を振り絞った。(前後編の前編、取材・文=荻島 弘一)

突然のシグルドソン監督辞任に困惑の表情を見せる日本代表の東江雄斗主将【写真:荻島弘一】
突然のシグルドソン監督辞任に困惑の表情を見せる日本代表の東江雄斗主将【写真:荻島弘一】

シグルドソン監督の辞意にショックを隠せず「帰り道もボーっと…」

 突然の監督交代に、日本代表選手たちもショックを隠せなかった。日本ハンドボール協会は9日、男子日本代表のダグル・シグルドソン監督(50)が辞意を示していることを公表。辞任を受け入れ、新監督の選任に入ったことを明らかにした。シグルドソン監督のもとで昨年10月に36年ぶりの五輪予選突破を果たした選手たちも困惑。「寂しい」「一緒に戦いたかった」と声を振り絞った。(前後編の前編、取材・文=荻島 弘一)

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 日本協会によれば、シグルドソン監督から辞意が伝えられたのは3日。「他国の監督に就任したい」という旨の連絡が入ったという。同監督との契約はパリ五輪終了後の8月末までだが、日本協会は「辞意を受け、契約に基づき適切に対応をしてまいります」として「現在競技、検討しております後任監督については、決定次第お知らせします」と異例の時期での監督交代に踏み切ることを明らかにした。

 この日、日本リーグの安芸高田ワクナガ戦を控えていたジークスター東京の選手たちは8日に都内に集められて協会側から説明を受けた。代表主将の東江雄斗は「何も聞いていなかったし、衝撃でした」。部井久アダム勇樹も「あまりに急なことで、帰り道もボーっとしていた」とショックの大きさを口にした。

 シグルドソン監督は、16年11月に8年間という長期契約で就任。負け続けていた代表チームに自信を植え付け、開催国として出場した21年の東京五輪では悲願の1勝。昨年10月にカタールで行われた五輪予選ではアウェーの中でアジア1位となり、88年ソウル大会以来の五輪予選突破を果たした。準優勝した1月のアジア選手権(バーレーン)では若手を積極的に起用して、パリ五輪への準備を進めていた。

 ドイツ代表を欧州選手権優勝に導くなどクラブ、代表の監督として活躍し、15年には国際ハンドボール連盟の世界最優秀監督にも輝いた名将。もっとも、ハンドボールはシンプルで、練習でも基礎を徹底。当初は選手たちから「こんな練習で勝てるのか」と不満の声もあがっていた。それでも「習慣化するまで」(元木博起)やることでチームは成長。「徐々にダグルのスタイルが浸透して、結果がでてきた」と東江は話していた。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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