「韓国のあのFW、誰やっけ…フン・ソンミン?」 日本失意の夜を越えて、朝釣りの鬱憤も晴らす久保竜彦の咆哮
日韓戦の可能性に胸躍らせ「むっちゃええやん。盛り上がるやろ」
前半6分。試合はいきなり動く。
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ドラゴンがいつものようにエビス350mlを開けるより早く上田が倒され、PK獲得。「上田蹴るんか、大丈夫か」と唾をゴクリと飲み込んだが、きっちりゴール。「上手かった。(キックに)パワーあるな」。遅れて「プシュッ!」という快音が今夜も編集部に響く。
以降は日本が攻め込みながらも決め手を欠く展開。ハッピーターンをつまみ、ポンカンを剥きながら動きを待つ。
前半アディショナルタイムには上田が裏へ飛び出して決定機を作ったが、DFに囲まれてシュートを打てず。「打て! なんで打たんの、今やん」。幼少期に憧れた人は「辰吉丈一郎、マラドーナ、マイク・タイソン」という根っからの勝負師は1対1のファイトを求める。
しかし、DAZNの中継で小野伸二が「左で打つか、切り返して右で打つか、パスするか。時間があって考えすぎてしまった」とフォローすると、「うまいこと言うな、シンジ。優しいやん、その通りやん」と頷き、素直に後輩を支持する素直さも持つ。
後半早々に2本目のエビス350mlを投入すると、日本の勢いが増した。直後の6分、左サイドの堂安からの折り返しに走り込んだ上田が冷静に流し込んで2点目。「ん! んあー、来たよ!」。パンパンと2度手を叩いて咆哮した。
16分にはがら空きのゴールを狙い、堂安がループシュート。惜しくも枠を外れたが「これ決めたら、マラドーナやったな。マラ“ドーアン(堂安)”や」とボソリ。ドラゴンのキレも増してきた。そして、後半42分に上田のシュートが相手に当たってオウンゴールを誘発。
終了間際に失点したものの、3-1で勝利した。31日の決勝トーナメント1回戦は、順当なら相手は韓国になる。
試合後、解説インタビューを実施。
この3試合を振り返りながら、日本で心配するポジション、決勝トーナメントでブレイクを期待したい選手、韓国と戦うことの激しさまで存分に語り尽くした。「韓国のあのFWおるんやろ。誰やっけ。ファン・ソンホン? フン・ソンミン?」。ソン・フンミンのことだ。
なかなか名前を覚えられないが、日韓戦に胸躍らせているのは間違いない。
「むっちゃええやん。盛り上がるやろ、楽しみやね」
日付はまもなく変わろうとしている。「おお、まだ飲むよ」。朝5時に海の上にいたことが嘘のように、目に闘志をたぎらせ、今夜も夜の中目黒に消えていった。
なお、インタビュー記事は近く配信する。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)