「韓国のあのFW、誰やっけ…フン・ソンミン?」 日本失意の夜を越えて、朝釣りの鬱憤も晴らす久保竜彦の咆哮
サッカー・アジアカップカタール大会は24日、グループリーグ第3戦で世界ランク17位の日本が同146位のインドネシアに3-1で快勝し、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会で独自の解説がひそかに話題となった元日本代表FW久保竜彦が今大会も東京・中目黒のTHE ANSWER編集部に来訪し、試合を観戦した。高校からJリーグ広島に入団した当初の先輩で、結婚する際、入籍届の保証人になってくれた“心の師”森保一監督が率いる日本代表のグループリーグ最終戦を見守ったドラゴン。独自の視点で振り返った解説インタビューに先駆け、その様子をレポートする。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
THE ANSWER好評企画が復活、ドラゴンが編集部で日本代表戦を観戦
サッカー・アジアカップカタール大会は24日、グループリーグ第3戦で世界ランク17位の日本が同146位のインドネシアに3-1で快勝し、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会で独自の解説がひそかに話題となった元日本代表FW久保竜彦が今大会も東京・中目黒のTHE ANSWER編集部に来訪し、試合を観戦した。高校からJリーグ広島に入団した当初の先輩で、結婚する際、入籍届の保証人になってくれた“心の師”森保一監督が率いる日本代表のグループリーグ最終戦を見守ったドラゴン。独自の視点で振り返った解説インタビューに先駆け、その様子をレポートする。(文=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
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また中目黒に帰ってきたドラゴンを異変が襲った。
広島時代に「やらかして」以来貫く坊主頭に、一張羅の黒のジャージにビーチサンダル……のはずが、ジャージはジャージでも、いつもとジャージが違う。
「朝、釣りしとったんよ。5時から。山口で。めっちゃいい関サバとか関アジとか狙って、豊後水道あたりまで船で40、50分くらい海に出たんよ。そこからこっち来たから、今日はこれ(いつもと違うジャージ)で。釣れる瞬間って(サッカーの)ゴールと同じか、それ以上にむっちゃ面白いんよ」
フード付きのジャージで首元を守りながら、今季イチの寒波が近づく山手通りを闊歩する。
自然を愛し、自然体に生きる。引退後、自由を求めた山口の港町・室積でコーヒー焙煎に、塩作りに野菜作り……異色のキャリアを歩む。そんな伝説のストライカーの感性を4年に一度の舞台で輝かせたい。記憶に新しいカタールW杯。編集部に呼び寄せ、缶ビールを飲みながら日本戦を観戦・解説する企画を実施。当時、一部サッカーマニアの間で好評を呼んだ。
ポケットからガラケーが落っこちるほど興奮した熱狂をもう一度――。今回も二つ返事で快諾してくれた。
14日、ベトナム戦。
かつて日本代表時代に“天敵”といわれたトルシエがベトナムの監督をしていることに目を剥きながら、4-2で白星発進。歓喜の缶ビール350ml×3本。「トルシエ。今、監督なん。(当時は)大嫌いやった。(通訳の)ダバディは好きやったけど。でも、ベトナム強くさせたよな」
19日、イラク戦。
よもやの劣勢を強いられ、前半から2失点。決勝トーナメント進出した場合、いきなり韓国との激突する可能性があると知った。「めっちゃええやん。あのめっちゃ点取るFWはまだおるん。フン・ソンミン? ファン・ソンミン?」。ソン・フンミンのことだ。1-2で敗れ、失意の缶ビール350ml×3本。
そして、また中4日でやってきた中目黒。
「今日は全然釣れんかったわ。カワハギくらいで」。釣り用語で言う“坊主”に打ちひしがれ、東海道・山陽新幹線に揺られること4時間半。近くの和食居酒屋でウォーミングアップがてらハートランドで喉を潤し、午後8時30分のキックオフに合わせて編集部に乗り込んだ。