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日本の新お家芸スケボーはなぜこんなに強い 世界一の選手層、パリ五輪は「誰が出てもメダル候補」

来年のパリ五輪に向けて、日本の「新お家芸」スケートボードが圧巻の強さをみせた。17日まで東京・有明コロシアムで行われたストリート世界選手権でメダルラッシュ。男子の白井空良(ムラサキスポーツ)、女子の織田夢海(サンリオ)がともに初優勝。男子は表彰台を独占、女子も2個のメダルを獲得した。

ストリート世界選手権、男女の表彰台6人中5人は日本選手が占めた【写真:松尾/アフロスポーツ】
ストリート世界選手権、男女の表彰台6人中5人は日本選手が占めた【写真:松尾/アフロスポーツ】

ストリート世界選手権でメダルラッシュ

 来年のパリ五輪に向けて、日本の「新お家芸」スケートボードが圧巻の強さをみせた。17日まで東京・有明コロシアムで行われたストリート世界選手権でメダルラッシュ。男子の白井空良(ムラサキスポーツ)、女子の織田夢海(サンリオ)がともに初優勝。男子は表彰台を独占、女子も2個のメダルを獲得した。

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 日本初開催の世界選手権だったが、男女決勝の行われた17日は男子4人、女子5人と出場16人の半分以上が日本選手。もちろん、予選、準々決勝、準決勝と勝ち上がってきた日本選手が素晴らしいのだが、あまり「世界」を感じさせない大会になったのも確かだ。

 日本はスケートボード大国だ。五輪デビューした東京大会では4種目のうち3種目で金メダルを獲得するなど、12個中5個のメダルを手にした。19年に第1回が行われたストリートの世界選手権でも、各大会で必ず日本選手が表彰台に立っている。もともと米国やブラジルが「大国」として知られていたが、最近の日本勢の活躍は、それらを上回る。特にストリート種目では「最強国」といえる。

 それでも、今大会は圧巻だった。日本勢は男女各9人が出場したが、全員が準々決勝(各32人)進出。男子は米国とブラジルがともに11人出場させていたが、米国が7人、ブラジルは3人しか準々決勝に進めなかった。いかに日本勢のレベルが高かったかが分かる。

 もちろん、ホームの利はあった。スタンドの歓声もジャッジに影響するといわれる採点競技。応援は有形無形の武器になる。日本代表の西川隆監督は「ある程度予想できた成績」と胸を張り、早川大輔コーチも「地元で調整もうまくいった。この成績は必然」と話した。多くの選手は12月上旬にブラジル・サンパウロで行われたプロツアー最高峰SLSの最終戦からの連戦。時差と気温差と長距離移動、もちろん日本勢も条件は同じだが、より海外勢に響いたようだ。

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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