失ってはいけない敗者へのリスペクト 激闘後の「勝者の振る舞い」にサッカー選手の本質が表れる
敗者への煽りは損なことしかない
そして、勝者が敗者を敬うべき現実的な理由もある。
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もし、敗者を痛めつけるようなことをすれば、その報復をなんらかの形で受ける。誇りを傷つけられた敗者は、行き過ぎたタックルに出てくることもある。ピッチ上が殺伐とした状況になった場合、怪我人を出すことにもなりかねない。自分の蛮行が、味方を傷つけることがある。また、憎しみを残すことで、その次に相手のスタジアムで戦う時は危険が増す。
言ってみれば、敗者への煽りは士気を高めるだけで損なのだ。
「紳士たれ」
それはどんな世界にも通じる生き方なのかもしれない。
(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)