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失ってはいけない敗者へのリスペクト 激闘後の「勝者の振る舞い」にサッカー選手の本質が表れる

敗者への煽りは損なことしかない

 そして、勝者が敗者を敬うべき現実的な理由もある。

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 もし、敗者を痛めつけるようなことをすれば、その報復をなんらかの形で受ける。誇りを傷つけられた敗者は、行き過ぎたタックルに出てくることもある。ピッチ上が殺伐とした状況になった場合、怪我人を出すことにもなりかねない。自分の蛮行が、味方を傷つけることがある。また、憎しみを残すことで、その次に相手のスタジアムで戦う時は危険が増す。

 言ってみれば、敗者への煽りは士気を高めるだけで損なのだ。

「紳士たれ」

 それはどんな世界にも通じる生き方なのかもしれない。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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