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知られざるチェコ野球に飛び込んだ日本人投手 スマホ駆使して17歳捕手に伝えた「日本野球」

今夏までチェコのトップリーグで投げた市毛孝宗【写真:羽鳥慶太】
今夏までチェコのトップリーグで投げた市毛孝宗【写真:羽鳥慶太】

高校生とも一緒にプレー…2勝1敗に終わった意外な理由

 加入したのはチェコ中部の、美しいお城が有名な街フルボカーにあるチーム「ソコル・フルボカー」。条件は、契約期間中は月給以外に生活費、食費が支給され、往復の航空券代もチーム持ちと、日本の独立リーグを経験した身には決して悪いものではなかったという。そして野球のレベルはどう見えたのだろうか。市毛は星槎道都大(北海道)で明治神宮大会の決勝まで進出、社会人でも山形のきらやか銀行という企業チームでプレーしたことがある。

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「選手の力はピンキリです。日本のクラブチームみたいな部分があって、年齢層が幅広いんですよ。フルボカーはちょうど世代交代したところで、レギュラーが抜けて下は15、16歳くらいの選手がいました。高校1年生と考えればうまかったですよ」

 いざマウンドに立つと、野球の違いを思い知らされた。12試合に登板(11先発)し、66回2/3を投げたにも関わらず、残した成績は2勝1敗。数字から想像できるように、投手力が不足していた。自らが降板した後に荒れて、勝敗がひっくり返る試合が多かったのだという。エラーをつける基準も大きく違い、打者有利という側面が強かった。

 4人の外国人を除いたチェコ人選手は本職のかたわらプレーしているため、試合は土日に組まれ、平日の練習は夜間に行われた。「3時間あったら、守備をやってバッティングをやって終わり。そんな感じでしたね。個人トレーニングの延長でやっている感じが強かった。なので3時間の練習でも間が空いてしまうとか」。日本とはチームプレーへの意識が違うと感じた。

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