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大谷翔平の参加は? どうなる野球の五輪選手問題、IOCは最強チームが原則 サッカーはなぜ特例OK?

IOCが改革案に掲げている「プロリーグとの関係構築」

 では、IOCとMLBの関係はどうか。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のフラッカリ会長は「MLBからトップ選手の参加の確約を得ている。選手会も合意している」と話すが、MLBは五輪での採用を歓迎しながらも選手の参加には言及していない。シーズン問題、選手や球団への補償、選手への負担増など、参加へのハードルは決して低くない。

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 もっとも、IOCは中長期的な改革案の中でトップ選手参加のために「プロリーグとの関係構築」も掲げている。1998年長野冬季大会で強引にスノーボードを採用した時、猛反発したプロ選手に辞退者が続出した苦い経験から、サーフィンやスケートボード採用時には既存のプロ組織と水面下で交渉を重ね、トップ選手の参加をとりつけてきた。

 今回もIOCとMLBの間で、何らかの話し合いはあったはず。MLBがこれまで通りに「五輪拒否」の姿勢をとり続けていれば、今回の復活はなかった。WBSCの言う通りにMLBトップ選手の参加はあるのか。シーズンは中断するのか。選手参加なら、どういう形をとるのか。いずれにしても、これまで以上に注目される五輪の野球競技になるはずだ。

(第3回へ続く)

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)

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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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