結婚・出産→育休中に25歳で出会った競技で金メダル 東京パラバドミントン複女王・山崎悠麻の転機
東京2020パラリンピックから、新競技となったバドミントン。日本は東京大会で計9個のメダルを獲得する好成績を残した。
里見紗李奈と組んだ東京パラリンピック女子ダブルスで金メダル
東京2020パラリンピックから、新競技となったバドミントン。日本は東京大会で計9個のメダルを獲得する好成績を残した。
【前編】人生を変えた競技との出会い 金メダリストが描くパラスポーツの未来 / パラバドミントン 山崎悠麻選手インタビュー(GROWINGへ)
【後編】「家族はパワーの源」 競技へのモチベーションを高めた家族の存在 / パラバドミントン 山崎悠麻選手インタビュー(GROWINGへ)
日本パラバドミントン界をけん引する山崎悠麻(NTT都市開発)も、メダリストの一人。彼女は女子シングルス(WH2)で銅メダル、里見紗李奈(NTT都市開発)と臨んだ女子ダブルス(WH1-WH2)では、見事、金メダルを獲得した。
今年、ダブルスを組んで6年目を迎えた里見との年齢差は10歳。山崎いわく、二人の関係は「先輩・後輩というよりも、姉妹のよう」。
「合宿や大会に行くと、散歩に行こう、スーパーに行こう、夕飯を食べに行こう、帰ったらお風呂に行こう……という具合に、ほぼほぼ一緒に過ごしています。単純に気が合うんです」
現在の目標は来年のパリパラリンピック出場。そして、シングルスではメダル獲得を、そしてダブルスでは再び、金メダルを狙う。
山崎は高校1年時に交通事故に遭い、脊髄を損傷。両膝下の機能を失い、車いすユーザーとなった。小・中学生時代に、バドミントンをプレーしていた山崎だが以来、運動とは無縁の生活を送っていた。
「事故後、しばらくは車いす生活になれることで精いっぱい。その後も、就職のための勉強に就職活動、仕事、結婚・出産と毎日が目まぐるしく過ぎていき、自分がスポーツをすることなど想像もしていませんでした」
パラバドミントンと出会ったのは、25歳の時。長男の育休中のことだった。