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渡邉拓馬氏が「東北『夢』応援」最後のイベントで伝えた言葉 「何事も楽しもう」

渡邉氏子どもたち全員にメッセージを送った【写真:村上正広】
渡邉氏子どもたち全員にメッセージを送った【写真:村上正広】

渡邉氏が子どもたちと保護者に贈った「楽しもう」の言葉

 4月から中学生になった畠山尊くんは、目標とした県大会での上位進出は叶わなかったものの、「スリーポイントシュートが少し入るようになってきた」と成長を報告。ディフェンスにはまだ課題があると感じているそうで、目標達成度は5点満点のうち2点と辛口採点だった。

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 対照的だったのは、同じく中学1年生となった奥原碧くんだ。半年前に掲げた「バスケを少しでも上達させる」という目標は「できたと思います」と達成。「ミドルシュートを上達させたい」と新たな目標を宣言した上で、「約束を達成することができたので(目標達成度は)5点です!」と胸を張った。

 半年前に「基礎をしっかりして中学でも使えるプレーをしたい」と約束した加藤梨愛さんは、「レイアップ(シュート)が入るようになりました」と成長を実感する。「この活動を通してたくさんのことが身に付いて良かった」と話し、目標達成度は3点とした。中学1年生になった今、「シュートフォームをきれいにして、入る確率を上げたいです」と新たな目標に向かって歩み出している。

 子どもたちの成果発表に耳を傾け、一人ひとりに修了証を手渡した渡邉氏は最後、参加した子どもたち全員に語りかけるようにメッセージを送った。

約7年の「東北『夢』応援プログラム」は今回のイベントで幕を閉じた【写真:村上正広】
約7年の「東北『夢』応援プログラム」は今回のイベントで幕を閉じた【写真:村上正広】

「2年間ありがとうございました。このプログラムは今回が最後。色々と思い入れはありますが、最後に気仙沼でみんなと一緒にこういう経験ができたのは良かったと思います。楽しくできたと言ってくれたのが、うれしかったです。

 これからバスケットボールを続ける人もいれば、違う道に行く人もいる。まだまだ人生は続いていくわけですが、やはり楽しいことを見つけて日々過ごしていくことが、僕たちにとってキーだと思う。実際には楽しいことだけではありませんが、何か楽しいことを見つける行動のきっかけや向き合い方が、今回のプログラムを通じて子どもたちや保護者の皆さんにも伝わっていればいいかなと思います。

 楽しさを自分で見つけようとする人としない人では、その先の将来が全然違ってくると思います。小さなことにも喜びや楽しみを感じ、そこからどんどん広げる経験をしてください。これからもみんなの活動や活躍を応援しています。お互い楽しみながら、これからの人生を歩んでいきましょう」

 渡邉氏の言葉通り、2016年3月に立ち上がった「東北『夢』応援プログラム」は今回の成果発表イベントをもって、全てのプログラムが終了を迎えた。約7年にわたって繋いだ東北の子どもたちとアスリートたちの縁。それぞれ歩む人生が将来どこかで再び交差し、夢や目標に向かって励んだ時間に花を咲かせる日がくることを願いたい。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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