悲願のリーグワン1部昇格の舞台裏 三重ホンダヒート、入替戦の重圧はね返した信頼と対応力
ラグビーのリーグワン・ディビジョン2(D2)の三重ホンダヒート(三重H)は、5日と13日に行われた入替戦に連勝し、念願のディビジョン1(D1)昇格を果たした。
昨季苦杯をなめたGR東葛との入替戦に総力戦で勝利
ラグビーのリーグワン・ディビジョン2(D2)の三重ホンダヒート(三重H)は、5日と13日に行われた入替戦に連勝し、念願のディビジョン1(D1)昇格を果たした。
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入替戦はD1の11位・NECグリーンロケッツ東葛(GR東葛)と対戦。奇しくも、昨シーズンの入替戦で苦杯をなめさせられた相手だ。
ホーム・鈴鹿で行われた第1戦は、試合中に怪我人が続出し、後半の残り約30分間を14人、さらにそのうちの10分間を13人で戦う数的不利を強いられながら、34-29で先勝した。
小雨が降る、柏の葉公園総合競技場で開催された第2戦。三重HはSO(スタンドオフ)ケイレブ・トラスクのペナルティゴールによる先制点などで、10-0の好スタートを切る。しかし後半、トラスクが不当なプレーで10分間の退場を命じられると、D1残留を目指すGR東葛の猛攻を浴び、70分にGR東葛のレメキロマノラヴァにトライを奪われて13-12の1点差に詰め寄られる。その後も、GR東葛に再三ゴールに迫られるも、全員で体を張って守り抜き、1点差で勝利を飾った。
「我慢の時間帯がとても長くて、13人、14人という難しい時間帯もあったのですが、自分たちのラグビーを最後まで信じきって、チーム全員で準備してきたことが結果として表れたのではないかと思っています」(第1戦後、古田凌キャプテン)
「この試合(第2戦)は難しい時間、タイトな時間が今シーズンで一番多かったと感じています。でも、1人ひとりが今までやってきたことを信じて80分間戦い続ける。目の前のバトルに挑戦し、楽しみながら80分間ラグビーができた結果、1点差で勝ち切ることができました」(第2戦後、古田)
入替戦の2試合に向けて、三重Hは「TRUST」をチームの合言葉に取り組んできた。苦しい状況でも自分たちのラグビーを信じ抜くことができたのは、昨シーズンの同舞台で敗れた瞬間から、すぐに1年後の入替戦に照準を合わせ、着実に準備を整えてきた過程に自信を持っていたからだろう。