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「大谷翔平は日本への愛情を示した」 WBCで世界の一流カメラマンが撮影した「侍ジャパンの絆」

トラウトウィッグ氏が撮影したWBCの「お気に入りの1枚」、(左から)岡本、大谷、村上が喜びを爆発させた瞬間だ【写真:Getty Images】
トラウトウィッグ氏が撮影したWBCの「お気に入りの1枚」、(左から)岡本、大谷、村上が喜びを爆発させた瞬間だ【写真:Getty Images】

カメラマンが感じた侍ジャパンの特徴「選手の絆、尊敬の念が高いレベルで存在」

 過去にはMLBのスタッフフォトグラファーとして、ワールドシリーズやオールスターゲームを中心に世界的なイベントカレンダーの写真撮影を指揮した。歴戦のカメラマンの目に、優勝した侍ジャパンはどう映ったのだろうか。

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「他のチームよりもグラウンド上で一緒に過ごす時間が長いということがよく分かります。スーパースターがたくさんいて、個々の選手も素晴らしいのですが、だからといって、それが素晴らしいチームになるとは限りません。侍ジャパンを見ていると、選手同士の絆や仲間意識、そして何よりも尊敬の念が、ごまかしのきかない高いレベルで存在していることがわかります」

 WBCの熱量を振り返った同氏に、自身が大会中に撮影した「お気に入りの1枚」を尋ねてみた。

「クラブハウスでショウヘイ・オオタニ、カズマ・オカモト、ムネタカ・ムラカミが最初にシャンパンを弾くところです」

 優勝後、ゴーグルをかけてはしゃぐ3人の姿を収めた1枚。弾けたシャンパンが画面中に飛び散っている。トラウトウィッグ氏はこう振り返る。

「クラブハウスでのお祝いの撮影は、私が最も好きな撮影です。その雰囲気はハチャメチャで非常に楽しく、やりがいを感じました。選手の邪魔にならないように、また機材が本来の機能を果たしているかどうかを確認しながら、キーパーソンのイメージを作り、セレブレーションの本質をとらえるために努力しなければなりません」

 様々なことに気を配りながらとらえた一瞬は、静止画でも喜びの声が聞こえてきそうな躍動感だ。

「この画像は、私にとって、大会全体を総括するものであり、完璧な集大成と言えます」

 野球ファンの心に刻まれた名場面の数々。一瞬を切り取った写真は、見るだけでその時の興奮や歓喜を思い起こさせてくれる。その裏には、トラウトウィッグ氏のようなプロの仕事がある。

■アレックス・トラウトウィッグ(Alex Trautwig)

 Getty Imagesのスポーツオペレーション・北米担当マネージャー。北米における野球をはじめとするスポーツ取材全般のマネジメントを担当。2023年に設立されたプロ野球写真家協会(PBPA)会長。2012年にボストンカレッジを卒業後、Getty Imagesでフォトグラフィーインターンとして勤務。2013年にシニアフィールドフォトエディター兼フォトグラファーとして入社。様々な北米スポーツの主要イベントに携わる。2015年にGetty Imagesを離れた後、MLBのスタッフフォトグラファーとして、ワールドシリーズやオールスターゲームを中心にMLBの世界的なイベントカレンダーの写真撮影を指揮。2021年にはGetty Imagesに復帰し、MLBだけでなく、全ての大学スポーツの全米取材を監督し、年間2500以上のイベントの撮影を担当。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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