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羽生とW表彰台 宇野の未来照らす「2.28点差」、己への挑戦で世界歴代2位

羽生結弦(ANA)の優勝で幕を閉じたフィギュアスケート世界選手権(ヘルシンキ)。フリーで驚異の世界最高得点を叩き出し、3年ぶりに返り咲いた世界王者に注目が集まったが、その22歳に最も肉薄したのが同じ日本の19歳だった。宇野昌磨(中京大)は世界歴代2位となる合計319.31点で2.28点差の2位。羽生と上位を独占し、ダブル表彰台に立った。

世界歴代2位の合計319.31点で笑顔の銀メダル、羽生と1、2位独占

 羽生結弦(ANA)の優勝で幕を閉じたフィギュアスケート世界選手権(ヘルシンキ)。フリーで驚異の世界最高得点を叩き出し、3年ぶりに返り咲いた世界王者に注目が集まったが、その22歳に最も肉薄したのが同じ日本の19歳だった。宇野昌磨(中京大)は世界歴代2位となる合計319.31点で2.28点差の2位。羽生と上位を独占し、ダブル表彰台に立った。

 迫真の演技でフリーを踊り切ると、宇野の表情に充実感が滲んだ。冒頭の4回転ループと4回転フリップを成功。中盤は着氷でバランスを崩すシーンもあったが、演技全体をきっちりとまとめ、自己ベストを大幅に更新。万雷の拍手を浴び、渾身のガッツポーズを繰り出した。

 演技後、歓喜の表彰台に上がると、羽生と言葉を交わした。笑顔の銀メダル。しかし、その2か月前、宇野は表彰台の真ん中で悔しさに暮れていた。

「ゆづ君が出てる、出てないにかかわらず、自分の演技ができなかったことが悔しい」

 2月の冬季アジア大会。優勝会見で「羽生のいない大会だったことをどう捉えているか」という質問が飛ぶと、こう返した。冒頭の4回転ループで転倒しながら演技をまとめ、SP2位から逆転V。アジア王者に立ったが、四大陸選手権直後で羽生は不在――。金メダルの価値をどう受け止めるのか、19歳が求めていたのは結果よりも内容だった。

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