中国評も上昇する20歳長崎美柚 苦しい時、成長支えた“相方”木原美悠の「大丈夫?」【世界卓球】
木原に支えられる長崎「やっても、やっても上手くいかない時に…」
20年大会はコロナ禍で中止に。昨年8月、シングルスで行われるヒューストン大会の代表選考会で長崎は予選リーグ2位通過。調子を崩しており、決勝リーグを前に不安で涙が止まらなかった。木原と同様に代表落選。シングルスで国内を勝ち抜く厳しさを知った。
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今年3月の代表選考会。4強入りで世界卓球の出場が決まる中、準々決勝で伊藤美誠を倒し、代表権を掴みとった。嬉し涙を流し、同じく代表入りした木原とハグ。成長を示し、約束を果たした。
長崎は「性格や考え方が凄く対照的」と明かす。自身は考えすぎるタイプの一方、木原は切り替えが早い。だからこそ、一緒にいれば「それぞれが気づかないところで互いをフォローできる。どちらかが落ち込んでいる時、2人ならではの声かけができます。他の人にはわからないこともわかり合えるので、特別な存在です」と感謝する。苦しい時には支えてくれた。
「練習をやっても、やっても上手くいかない時とか、ちょっと自信がない時に『大丈夫?』と声を掛けてくれる。楽しいことに話を持って行って、常に明るい雰囲気をつくってくれますね」
この日の取材エリア。長崎が受け答えしている最中に、木原が後ろから忍び寄った。肩の上に顔を寄せていたが、長崎は全く気づかず。30秒ほど喋り続けたところで「うあっ!?」と驚き、“相方”からのドッキリに爆笑した。
大舞台でも和気あいあいの仲良しコンビ。中国の5連覇阻止へ、世界ランク5位の早田、6位の伊藤が軸となり、カットマン・佐藤瞳も含めた“第3の選手”が日本を強くする。5日の決勝トーナメント1回戦は、チーム世界ランク4位の強敵・韓国だ。
「明日から対戦相手が凄く強くなるので、自分のギアを上げて相手に向かっていく。気持ちでは絶対負けないように、しっかり準備して金メダルを目指して頑張ります。(木原と)もっとこれから2人で上を目指して頑張りたいです」
3大会連続銀メダルから51年ぶりV。悲願達成にはWみゆうの力が欠かせない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)