17歳で五輪銅メダルの快挙を導いた「メンタルの強さ」

　13歳でのXゲームズ初優勝以降、主要大会でなかなか頂点に立てなかった村瀬だが、五輪シーズンとなり上昇気流に乗る。昨年10月に行われたワールドカップ（W杯）ビッグエア開幕戦で初優勝を飾ると、今年1月のW杯スロープスタイル開幕戦でも初優勝。10代にして天国と地獄を味わってきた村瀬だが、アスリートとして、その強さを支えてきたものとは――。

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　そう問うと、石川さんは「メンタルの強さ」を挙げた。

「3位や2位だと全然喜ばないわけじゃないですけど、帰ってきて結果を報告しにきてくれる時に『一番じゃなきゃ嫌だ』みたいな悔しさを見せていて。そこが本当に凄いなと。大きい舞台になればなるほど、結果を出してくれるんじゃないかと思っています」

　その言葉どおり、村瀬は夢の舞台だった北京五輪で17歳とは思えない堂々とした滑りを見せた。最初の種目であるスロープスタイルでは決勝で大技が決まらず10位だったが、ビッグエア決勝では予選2位通過の勢いをそのまま発揮し、銅メダルを獲得。五輪という大舞台でプレッシャーをはねのけた高校2年生は、「私だけで獲れたメダルじゃない。皆さんに感謝したいです」と、日本女子選手として冬季五輪史上最年少の快挙を喜んだ。