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京大初の“学生記者団”が設立された理由 発起人の4年生・野球部前主将が語る狙いとは

京大野球部をリーグ初優勝へと向かわせる覚悟

 脇は強い思いを口にした。

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「取材を受けたり、記事として形になると選手はモチベーションになります。それが京大にはずっとなかった。注目されることで、良い意味で勘違いできると思うんです。この勘違いは大事で、『凄い』と言われたら本当に凄い人になれる。覚悟も生まれます。責任を持って人に見られている意識を持ってプレーして、プレッシャーも乗り越えてほしい」

 京大は連盟に所属して以来、リーグ戦での優勝は一度もない。本気で優勝を目指していると聞けば、どこかの誰かは笑うかもしれない。それでも脇は、こう力説する。

「やっている自分たちが心からダメだと思ったら、できることもできない。『勝ち』を一番に置けないようなチームでは存在意義が分かりません。人間的な成長だとか、そういう副産物は結果的に得られることであって、そこを目的にしてしまうとその副産物すら得られないと思うんです。『リーグ優勝』という一つの目標に向かって戦うことで、得られるものがあると僕たちは思っています」

 京大野球部の本気の覚悟を、前主将が現役さながらの熱い気持ちで拡げていく。

(笠川 真一朗 / Shinichiro Kasakawa)

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笠川 真一朗

1994年生まれ、奈良県出身。龍谷大平安高の野球部マネージャーとして2011年夏の甲子園に出場。立正大学でも野球部マネージャーを務めた。卒業後は百貨店勤務からお笑い芸人の道に進んだ異色のキャリアの持ち主。現在はスポーツライターとして活動し、野球を中心に取材の幅を広げている。

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