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長時間労働を強いられる教員の負担軽減へ 部活改革、新しく増える仕事は誰が担うのか

日本でも求められる「マネジメント」の役職

 また、アスレチックディレクターは、教育に関する各州の法律と、各州の高校体育協会の規則についてもよく知っている必要がある。

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 なぜならば、各学校の運動部は州の法律とその範囲内で作られた各州の高校体育協会の範囲で活動しなければいけないからだ。運動部は「州→各学区の教育委員会→各学区の教育長→各学校長→各アスレチックディレクター→各運動部の指導者」という図式で運営されている。つまり、州の法律に拠って、各学区の教育委員会はそれぞれに規則を決め、そして、各学校で活動規則を決める。さらには、各州の高校体育協会が定めた指導者資格、活動のルール、競技ルールに従って、各学校長と各アスレチックディレクターは運動部を管理・運営しなければいけない。

 今、日本では運動部活動に外部からの指導者を迎えたり、地域移行したりしていくなかで、指導に対価を払うことを当たり前のことにしていこうという動きがある。これを是とするならば、部活動改革によって、より複雑になる指導者の配置や地域との連携をマネジメントする役職を作り、その仕事に対して対価を支払うことも併せて議論されるべきではないだろうか。少なくとも、そのマネジメントの仕事を「見える化」しないと、ここでもまた、無償の長時間労働が発生するのではないか。

(谷口 輝世子 / Kiyoko Taniguchi)

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谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

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