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サッカーと貧困からの脱出 海外選手の“ハングリー精神”を生む「戻らない覚悟」

バルサ逸材の父もボートピープルの1人だった

 モロッコからは密航が後を絶たない。モロッコ人だけではなく、アフリカ中の人々がモロッコに集まり、ヨーロッパを目指す。船が転覆し、死体となって流れ着くケースもしばしばだ。

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 10代にしてバルサでデビューして話題になったモロッコ代表ムニル・エル・ハダディの父も漁船を使い、ボートピープルの1人としてスペインに辿り着いた。警察の目を盗んで北上し、道端でモノを売り、レストランの下働きの仕事を得て、料理人になった。そうした移民の子が、プロサッカー選手になる例は年々増えている。

<サッカーは暗い人生を一瞬にして明るくする>

 そう信じてボールを蹴る子供たちがいる。

 日本人は「世界」を口にするが、それは彼らを完膚なきまでに打ち負かすことなのである。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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