Jリーガー大津祐樹、中学時代にスクールで技術習得 本気の恩師と「対峙して学んだ」
サッカー少年たちの多くは所属チームとは別に、技術を磨くためにスクールに通う。malvaもそんなスクールの一つだ。中学生の頃に地元で有名だったmalvaに通い始めた大津祐樹は、プロになってからも時間があるとmalvaの練習に参加した。そして2015年に『大津祐樹×酒井宏樹サッカースクール powered by malva』を立ち上げた。大津がmalvaで学んだものとは何だったのだろうか。(取材・文=藤井雅彦)
malvaで最もうれしかったことは「実力も、年齢も上の人間が“本気”で戦ってくれる」
サッカー少年たちの多くは所属チームとは別に、技術を磨くためにスクールに通う。malvaもそんなスクールの一つだ。中学生の頃に地元で有名だったmalvaに通い始めた大津祐樹は、プロになってからも時間があるとmalvaの練習に参加した。そして2015年に『大津祐樹×酒井宏樹サッカースクール powered by malva』を立ち上げた。大津がmalvaで学んだものとは何だったのだろうか。(取材・文=藤井雅彦)
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「祐樹は小さな頃からエクセレントでした」
malvaサッカースクールで代表を務める浅野智久氏が懐かしそうに、そう回想する。“祐樹”とは現在、ジュビロ磐田でプレーする大津祐樹のことだ。
2008年に柏レイソルでプロキャリアをスタートさせ、2011年夏からは海を渡ってドイツのボルシアMGやオランダのVVVフェンローでプレー。2012年に行われたロンドン五輪ではチームトップの3ゴールを挙げ、日本のベスト4進出に大きく貢献した。
2015年に古巣の柏に復帰すると、2018年から横浜F・マリノスに加入し、2019年には15年ぶりとなるリーグ制覇の立役者に。そして2021年からは磐田へ籍を移し、常に第一線を走り続けるアタッカーだ。
その選手が中学、高校時代に所属チームとは別に研鑚を積んだのがmalvaであり、師と仰いでいた男が浅野である。31歳となってますます円熟味を増した大津だが、当時の記憶は全く色褪せることがない。
「浅野さんはめちゃくちゃ負けず嫌いです。自分も負けず嫌いだったので、何度も何度も立ち向かって1対1を仕掛けました。勝てないことのほうが多かったですけど、たまに抜けると飛び上がるくらいうれしくて。そうしたら本気でやっていた浅野さんがもっと本気になって、またバチバチやり合う(笑)」
自分より実力も、年齢も上の人間が“本気”で戦ってくれる。それがたまらなくうれしかった。