内村航平を「苦しんだ選手」と記憶したいのか 五輪の結末に落胆も…英識者の自問自答
東京五輪の鉄棒落下に自問自答「ウチムラをどのように覚えていたいんだい?」
生きるレジェンドは両肩痛など満身創痍の状態が続き、20年から鉄棒に専念。東京五輪は種目別鉄棒のみ出場したが、まさかの落下で予選落ちした。ホグベン氏は「悲しかったね」と、多くのファンが抱えた感情と同じ想いを持った。「でも、僕たちは自分自身に問わなければいけない。『ウチムラをどのように覚えていたいんだい?』ってね」。問いを投げかけ、続けた。
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「東京五輪で苦戦した体操選手として覚えていたいのか。それとも、その前の五輪でアメージングだった体操選手として覚えていたいのか。僕たちは後者を選ぶと思うよ。一度の落下だけで、長年築いたものが地に落ちるわけじゃないんだ」
この言葉に共感する人も多いだろう。伝説が色あせるわけがない。内村を見て最も印象に残った大会として、5位発進した今回の予選をあえてピックアップするホグベン氏。「私はもの凄く緊張していた。日本語の『ドキドキ』という感じだね」。独特の雰囲気を醸し出し、心を揺さぶってくれる演技。鉄棒は6位に終わったが、完璧な着地は会場を最も沸かせた。内村が魅せる演技の本質は世界でも変わらない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)