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元サッカー日本代表GKも協力 被災地の子供たちを支援する画期的取り組み

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動画を通じて指導、「協力することの大切さも意識できる」

 育成年代の指導経験も豊富な同氏は今年4月24日にいわき市で、未来の日本代表GKを目指す子供たちを約3時間、直接指導。そこで現地の小学校6年生の技術レベルを確認すると、その後は着実にスキルアップできるような練習メニューを考案し、スマートフォンを通じて動画で配信し続けてきた。

 子供たちはその動画を参考にして練習に取り組み、自身のプレーや練習風景を動画で撮影。その様子を送り返すと、今度は土肥コーチがチェックし、動画に音声や文字を加えて修正ポイントを指示する仕組みとなっている。

 生徒たちはプロの目による正しい指導を受けることで、プレーが矯正され、ミスが少なくなり、上達していく。この作業を繰り返し行うことで、着実にステップアップしていくという狙いがある。

「遠隔指導用の動画を撮って送るには、家族や友達など周囲の協力が必要です。ボールを投げてもらったり、動画撮影を頼んだり、家族や仲間に手伝ってもらわないといけない。この取り組みを通じて、一人で目標に取り組んでいるわけではない、周りの人に支えられているんだということを伝えたいと思っています。チームプレーのサッカーだけでなく、色々な場面において、協力することの大切さや、一人で生きているわけではないということを意識できる。今後どんどん成長していけるのかなと思います」

 土肥氏はそう力を込める。

 始まって約半年の間で子供たちの成長を実感している土肥コーチ。被災地とトッププロを繋ぐ最先端のトレーニングメソッドは今後どのような広がりを見せていくのだろうか。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer


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土肥 洋一

東京ヴェルディ トップチームGKコーチ

日本サッカー協会公認A級コーチジェネラルライセンス取得

1973年7月25日、熊本県熊本市出身。
熊本県立大津高校卒業後、1992年にJFL日立製作所サッカー部(現J1柏レイソル)と契約。
2000年FC東京に移籍し、開幕戦より216試合フルタイム出場を果たす(当時のJリーグ記録)。
04年にはナビスコ杯MVP、Jリーグベストイレブンを受賞。
2008年東京ヴェルディ1969に移籍。2012年の現役引退後は、ヴェルディ育成GKコーチに就任。2014年9月よりヴェルディトップチームのGKコーチを務めている。
J1通算341試合出場、J2通算97試合に出場、Jリーグ功労選手賞も受賞している。
日本代表として国際Aマッチ4試合に出場。2006年ドイツW杯メンバー。

プロトレーナー木場克己氏とともに東京都国分寺市内で、アスリートらのコンディション調整、治療、指導などを行う「株式会社アスリートウェーブ」を経営している。

URL:http://athlete-wave.com/

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