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「コロナ陽性6人が陰性に…」 日本のテニス最年長ランカー、海外転戦のドタバタ告白

パートナーがコロナ陽性…強制終了の危機に

 スイスでは大きい駅の前にはPCR検査のテントが出ていますし、大会の会場でドクターが待機しています。プレイヤーは毎週水曜日にPCR検査を受けることが義務付けられています。

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 そんな中、コロナ禍ならではのトラブルに見舞われました。先週のフランス・レンヌで行われた大会では初戦で負けてしまったのですが、試合後にパートナーの上杉選手がPCR検査の結果、陽性と判定されました。

 ルームシェアもすることがあったし、ずっと一緒にツアーを回っていた自分は陰性。それなのに、上杉選手は症状もない。ですが、陽性なら10日間、ホテルで隔離になります。最悪の場合、隔離後に帰国しなければいけない。ツアー強制終了危機の状況で、ATPからチャンスを手にしました。

 それはPCR再検査です。再検査の条件は2つ。ワクチン接種、もしくは新型コロナに6か月以内に感染し、回復していること。ホテルで隔離中の上杉選手の代わりに交渉しましたが、再検査の結果を待つ24時間はドキドキしていました。

 そして、結果は陰性。フランス国内のルールでは陰性でホテルからの外出は可能になったけれど、試合会場で練習はできない。ATPに掛け合って、もう一度再検査を受けて、陰性だったら会場で練習しても問題ないということになりました。

 再々検査の結果も陰性。3日間の待機後、練習を再開できました。

 実はこのレンヌの大会では新型コロナの陽性者が6人でました。ですが、再検査の結果、衝撃の6人全員陰性。上杉選手同様に偽陽性だったのか。検査したラボのミスだったのか……選手の間にもかなりの動揺が走っていました。基本的に大会が行われている国のルールに則って、大会やATP側も対処するので、もしも、スイスの大会で陽性反応が出ていたら、再検査の余地はなし。本当は陰性だったとしても、10日間の強制隔離でした。フランスで起きたアクシデント、不幸中の幸いというべきでしょうか。

 手洗い、うがい、鼻うがいを欠かさず、感染予防に気をつけながら、優勝という成果を持ち帰りたいと思っています。

■松井俊英(まつい・としひで)

 1978年4月19日、千葉県柏市生まれ。43歳。ATPダブルスランキング世界217位。シングルスランキング809位。私立八千代松蔭中学卒業後、カナダ・トロントのノースビュー・ハイツ・セカンダリースクールで単身語学留学を経て、ブリガム・ヤング大ハワイ校卒業。2000年にプロ転向後、06年、10年にデビス杯日本代表に選出。世界50か国以上を転戦し、19年には41歳で現役選手として世界最年長のATPランカーとなった。2年連続でATPカップ日本代表にも選出されるなど実力は健在。公式HPを中心に、SNSやオンラインサロンも展開中。

(THE ANSWER編集部)

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