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東京五輪にラグビーW杯から繋がったレガシー 廣瀬俊朗「ボランティアの心は日本の誇り」

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。今回は「THE ANSWER スペシャリスト」を務める元ラグビー日本代表主将の廣瀬俊朗さんが登場。スポーツにまつわる話題を豊富な知見を生かした定期連載「THE ANSWER スペシャリスト論」の五輪版として全3回でお届けする。第3回は「東京五輪のレガシー」。17日間の熱戦が幕を閉じた今大会。世界的なビッグイベントのホスト国となった日本は、東京オリンピックから何を学び、次世代へと繋いでいくべきなのか。(構成=THE ANSWER編集部・佐藤 直子)

8日に閉幕した東京五輪。廣瀬俊朗さんが考える「東京五輪のレガシー」とは【写真:AP】
8日に閉幕した東京五輪。廣瀬俊朗さんが考える「東京五輪のレガシー」とは【写真:AP】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#96

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。今回は「THE ANSWER スペシャリスト」を務める元ラグビー日本代表主将の廣瀬俊朗さんが登場。スポーツにまつわる話題を豊富な知見を生かした定期連載「THE ANSWER スペシャリスト論」の五輪版として全3回でお届けする。第3回は「東京五輪のレガシー」。17日間の熱戦が幕を閉じた今大会。世界的なビッグイベントのホスト国となった日本は、東京オリンピックから何を学び、次世代へと繋いでいくべきなのか。(構成=THE ANSWER編集部・佐藤 直子)

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 日本国内での新型コロナウイルス感染症を巡る状況が好転せず、東京オリンピックは直前まで開催の是非について、各方面で議論されました。最終的には約9割の競技が無観客開催となり、選手や関係者は“バブル”の中で行動することが求められるなど、これまでとは全く違う形のオリンピックとなりました。

 ただ実際に開幕すると、スポーツが持つ力は変わらず人々に伝わったのではないかと思います。テレビ画面を通してでも、改めてスポーツの価値や醍醐味を感じることができた。これは本当に良かったと思います。また、多くのアスリートが世界中がコロナ禍の影響を受ける中でオリンピックが開催されたことに感謝し、メッセージとして発しています。

 未曾有の状況に直面する中で開催された東京オリンピックは、今後のオリンピックそのものの在り方を議論するきっかけになるのではないでしょうか。僕は元アスリートとして、開催是非の議論の矛先がアスリートに向かなかったことにホッとしています。開催するか否かは、アスリートが決めることではありませんから。

 正直な話をすると、僕は基本的にオリンピックはやれる範囲でやった方がいいと思っていましたが、終始それが変わらなかったかというと、決してそうではありませんでした。いろいろな意見が出る中で「何が最善の方法なんだろう?」「どうしたらいいんだろう?」と考える時期もありました。

 アスリートのことを考えると開催したいと思うのですが、利権を巡るビジネス的側面の話を聞くと、一体何のためにオリンピックを開催するのか、少し切ない気持ちになったこともあります。

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廣瀬 俊朗

THE ANSWERスペシャリスト 元ラグビー日本代表 実業家

1981年10月17日生まれ。大阪府出身。5歳からラグビーを始め、北野高(大阪)、慶大を経て、東芝入り。07年日本代表初選出。主将も務め、キャップ数28。16年に現役引退後、ビジネス・ブレークスルー大学大学院で経営管理修士(MBA)取得。公式アンバサダーを務めた19年W杯は解説のほか、国歌を歌って各国をもてなす「Scrum Unison」、TBS系ドラマ「ノーサイド・ゲーム」出演など、幅広い活動で盛り上げた。現在は株式会社HiRAKU代表取締役。ラグビーにとどまらずスポーツの普及、教育、食、健康に重点を置いた様々なプロジェクトに取り組む。日本テレビ系「news zero」木曜パートナーとして出演中。

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