「実際、日本国民はどう思っているのか」 米紙の東京五輪取材記者が考える開催の意義
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。開催を巡る是非が問われる中、幕を開けた今大会。来日した「海外記者のミカタ」も紹介する。その第1回は米紙「シカゴ・トリビューン」のベテランスポーツ記者、ステイシー・セントクレアさん。2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロと夏季3大会、2014年ソチと冬季1大会の五輪取材経験を持つ。東京では水泳、野球、セーリング、バレーボールなどを取材予定というステイシーさんに「コロナ禍での東京五輪開催の意義」について聞いた。(取材・構成=THE ANSWER編集部・佐藤 直子)
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#6
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。開催を巡る是非が問われる中、幕を開けた今大会。来日した「海外記者のミカタ」も紹介する。その第1回は米紙「シカゴ・トリビューン」のベテランスポーツ記者、ステイシー・セントクレアさん。2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロと夏季3大会、2014年ソチと冬季1大会の五輪取材経験を持つ。東京では水泳、野球、セーリング、バレーボールなどを取材予定というステイシーさんに「コロナ禍での東京五輪開催の意義」について聞いた。(取材・構成=THE ANSWER編集部・佐藤 直子)
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日本の皆さん、はじめまして。私の名前はステイシー・セントクレアです。ヨロシクオネガイシマス。日本に来ることを楽しみにしていました。
7月19日の便で到着し、滞在ホテルで3日間の自主隔離に入りました。到着した日はカウントされず、その翌日から3日間はホテル内でしか過ごせません。時差調整をするにはちょうどいい期間かもしれませんね。まだ、空港とホテルしか日本を経験していませんが、特にトラブルもなくスムーズに過ごせています。
正直なところ、来日前はどうなることかとヤキモキした部分もあります。組織委員会に取材計画を提出したものの全く音沙汰がなく……。入国もスムーズに行くのか不安でしたが、とりあえずホテルには到着できたので一安心です。
まだあまり街の様子を見ることはできていませんが、空港からホテルに移動する間に見た風景、空港やホテルでの雰囲気、テレビでの報道などを見ていると、日本は五輪開催に向けての準備は万端のようですね。私がこれまで取材した大会の中には、開会式まで1週間を切っているというのに、まだ建設工事中だというところもありましたが、今回はそういう心配はなさそうです。
米国では五輪の独占放映権を持つネットワーク局「NBC」が大々的なキャンペーンを打っているので、これまでの大会と変わらず五輪に向けた機運は高まっています。日本と米国ではほぼ昼夜が逆転する時差がありますが、それでもNBCは視聴形態が多様化したため、過去最高の視聴者数が見込めると期待しているようです。テレビの前でライブ中継を見るだけではなく、インターネットを利用して外出先でチェックしたり、オンデマンドなどで自分の好きな時間に見たり。元メダリストも含め、総勢180名ほどの解説者を起用するという力の入れ具合です。