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【月間表彰】元日本代表×チョン・ソンリョン対談…「GK心理として非常に嫌」と称えたキッカーとは

元日本代表GK楢﨑正剛氏が選んだ5月度の「月間ベストセーブ」は川崎フロンターレのGKチョン・ソンリョンのワンプレーだ。5月16日の第14節・北海道コンサドーレ札幌戦(2-0)の60分、キックの名手・DF福森晃斗がゴール正面やや遠い位置から狙った直接FKに反応し、右手一本でファインセーブ。開幕から続けている無敗を守り、2-0の勝利に大きく貢献した。

川崎フロンターレのチョン・ソンリョン【写真:Getty Images】
川崎フロンターレのチョン・ソンリョン【写真:Getty Images】

5月のベストセーブは首位を走る川崎の守護神が見せたセーブ

 元日本代表GK楢﨑正剛氏が選んだ5月度の「月間ベストセーブ」は川崎フロンターレのGKチョン・ソンリョンのワンプレーだ。5月16日の第14節・北海道コンサドーレ札幌戦(2-0)の60分、キックの名手・DF福森晃斗がゴール正面やや遠い位置から狙った直接FKに反応し、右手一本でファインセーブ。開幕から続けている無敗を守り、2-0の勝利に大きく貢献した。

 ここまで開幕から21試合を消化して17勝4分と圧倒的な強さで首位をひた走っている川崎だが、要所で光るソンリョンのファインセーブがチームに与える影響とは。かつて日韓戦やAFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)の舞台でも対戦したことのある楢﨑氏とソンリョンの対談が実現した。

 ◇ ◇ ◇

楢﨑「ソンリョン選手、今日はよろしく!」

チョン・ソンリョン(以下ソンリョン)「ナラさん、お久しぶりです。今日はよろしくお願いします!」

楢﨑「さっそくだけど、僕が5月の月間ベストセーブに選んだのは、札幌戦でソンリョン選手が福森晃斗選手の直接FKをセーブした場面です」

ソンリョン「ナラさんに僕のプレーを選んだもらえて本当に光栄です。ありがとうございます」

楢﨑「ゴールまでちょっと距離がある位置からの直接FKだったけど、キッカーの能力を考えるとちょうどいい距離だったと思う。壁のことをあまり考えずにキックに集中できる距離というか」

ソンリョン「そうですね。僕の中で福森選手は、アジアの枠を超えて世界レベルの力を持ったキッカーです。キックにスピードと正確性があり、それでいて威力もあります」

楢﨑「得点の匂いがするキッカーにああいう位置でチャンスを与えるのは、GK心理としては非常に嫌だよね。ソンリョン選手のプレーを見ていると、もっと難易度の高いセーブでチームを救っていることもあるけど、直接FKを止めるという仕事はGKにとって重要なので選びたかったという気持ちもあるんだ」

ソンリョン「簡単に止めたように見える人もいるかもしれませんが、僕の中ではとても難しい判断と技術を要求されるプレーでした。壁を作るとボールはあまり見えませんし、さらにあのスピードのキックが曲がって落ちてくる。少しでも左に重心を傾けていたら追いつかなかったと思います。運が良かったかもしれません」

楢﨑「運が良かったというのは謙遜でしょう。他のGKで、先に動いて結果的にセーブできてしまう場面もあるけど、ソンリョン選手はしっかりとボールの動きを見てセーブしようという狙いを感じる。そのあたりは意識している?」

ソンリョン「あの場面は、自分から見てゴールの右サイドを壁でブロックし、左サイドをGKが守るのがセオリーだと思います。でも、もし左サイドにゴールされてしまったらGKの責任です。だからできるだけ最後まで我慢して、ボールより先に動かないことを意識していました」

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