[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

大学には「年俸10億円監督」が存在 高校運動部も“勝敗”でコーチの報酬に影響するか

「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「高校運動部コーチの評価と報酬」。

「年俸10億円」のアラバマ大アメフト部のニック・セイバン監督(中央)【写真:Getty Images】
「年俸10億円」のアラバマ大アメフト部のニック・セイバン監督(中央)【写真:Getty Images】

連載「Sports From USA」―今回は「高校運動部コーチの評価と報酬」

「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「高校運動部コーチの評価と報酬」。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 ◇ ◇ ◇

 米国の大学スポーツに詳しい人ならば、アメリカンフットボール部などの人気種目のヘッドコーチの給与は高額であり、さらに勝利という結果を出さなければクビになる、ということを聞いたことがあるだろう。

 今年の大学アメリカンフットボール部のコーチで、最も高額な年俸を得ているのは、アラバマ大学のニック・セイバン監督で、その金額は910万ドル(約9億9158万円)である。その一方では大学のアメリカンフットボール部のコーチのうち「責任を負う立場にあるのは誰か」というランキングもあり、次にクビになるのはどの大学のどの監督かを予想するメディアもあるほどだ。高額な収入は結果が出なければクビになることの裏返しである。

 米国では、一般的な高校運動部のコーチも、勝利という結果を出さなければクビになるのだろうか。高校運動部の指導者も、毎年、学校の管理職側から勤務内容を評価されている。その勤務評価の内容から、学校は指導者の何を評価しているのかを見てみよう。付け加えておくと、一般的な高校運動部の指導者は、教員が中心であり、不足しているポジションを外部指導者が担っている。

 運動部のコーチをする教員や外部指導者の勤務評価の内容は、各学校で少しずつ違う。一例としてホームページで公開されている米メリーランド州モンゴメリー学区の勤務評価内容を取り上げたい。以下に書き記す項目を3段階で評価している。

1 2 3

谷口 輝世子

デイリースポーツ紙で日本のプロ野球を担当。98年から米国に拠点を移しメジャーリーグを担当。2001年からフリーランスのスポーツライターに。現地に住んでいるからこそ見えてくる米国のプロスポーツ、学生スポーツ、子どものスポーツ事情を深く取材。近著に『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのか――米国発スポーツ・ペアレンティングのすすめ』(生活書院)ほか、『帝国化するメジャーリーグ』(明石書店)『子どもがひとりで遊べない国、アメリカ』(生活書院)。分担執筆『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)分担執筆『運動部活動の理論と実践』(大修館書店)。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集