サントリーVSパナソニック、最後のトップリーグ決勝展望 準決惜敗OB2人の一致したV予想
両者の見解は「パナソニック有利」で一致、そのワケとは?
山神氏は「(準決勝に関しては)クボタのカウンターアタック力も考えて蹴ってきたが、パナソニック相手には徹底してボールキープしながらを攻めてくるはず」と予想。
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一方、菊谷氏は、サントリーBK陣が準決勝と変わらないことを指摘しつつ、「このメンバー構成だと、クボタ戦と同じような戦い方をしてくる可能性もある。エリアマネジメント力で優位に立って、アタックしやすいエリアを確保することを狙ってくる」と、SH流大、SOバレット、CTB中村亮土主将というキッカーたちのキックを、江見翔太、中鶴隆彰の両WTBなどが愚直にチェイスを繰り返すシーンはある程度見られるのではないかとみる。
「前半はペナルティゴールの応酬のみで、後半は両チームにトライも生まれて、もつれる」(菊谷氏)
両氏とも、試合展開的には前半は攻めるサントリー、守るパナソニックという図式が続きながらもロースコアで試合が推移する可能性が高いと予想。そして、最終的な勝敗の行く末は……。
「前半は両チームPGのみで、たとえばパナ6点で、サントリー9点という感じのイメージで終わり、後半は両チームがトライを取り合うけど、最終的にはパナソニックがわずかに上回って21-15で勝利」
現在、高校日本代表のコーチなども務めながら、小中学生を対象としたラグビーアカデミー「ブリングアップ」(東京、静岡)の代表としても活動する菊谷氏は、アカデミー生に対しても同じような予想を披露したとのことで、「おれって何様って感じですよね」と自嘲しながら大胆予想。
山神氏も基本的には「パナソニック優位」の立場で「パナソニックが勝つ場合は20点前後のスコア」と、菊谷氏と同様の予想をしつつ、サントリーが勝つ場合は前半でサントリーが3トライを重ねるなど「後半パナソニックが追いかけたけど、追いつかなかった」パターンになるのではないかとみる。
「パナソニックFWではHO坂手淳史主将の復帰も大きい。翔太(堀江)をインパクトプレーヤーとして贅沢な使い方ができるので。インパクトプレーヤーとしては福井翔太もがんばっているし、長谷川(駿太)もいるので、先発で出るおじさんヒーナン(ダニエル)が、早く消耗してもいいからどんどん仕事するようだとパナソニックペースになっていく気がします。サントリーのエイト、ショーン・マクマーンがフィジカルを生かしてどれだけブレイクできるか、ブレイクダウンで絡めるかもポイントになる」(菊谷氏)
「スクラム、ラインアウトのセットプレーの攻防はもちろん重要だし、両LO(サントリー=トム・サベッジ、ハリー・ホッキングス/パナソニック=ヒーナン、ジョージ・クルーズ)の対決は注目ですね。近年、LOのいいチームがいい成績を残す傾向がある」(山神氏)
バレット、福岡の見納めという以外にも見どころの多いザ・ファイナルに期待は高まるばかりだ。
(出村 謙知 / Kenji Demura)