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協会が学生の「就活」を支援 ラクロス協会が新しいサポートの形に踏み出したワケ

イベントでは、4年間ラクロスに向き合った学生の魅力を企業側に伝えた【写真:日本ラクロス協会提供】
イベントでは、4年間ラクロスに向き合った学生の魅力を企業側に伝えた【写真:日本ラクロス協会提供】

就活イベントには8企業が参加、37人の学生はスーツの代わりに“ラクロスらしい”スタイルで

 どうしたらラクロス選手がありのままの魅力を発揮できるのか。安西氏と中村氏が何度もディスカッションを重ねてたどり着いたのが、選手が全力で向き合っている「ラクロス」を題材とし、参加企業の担当者にプレゼンテーションするという形だった。

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 参加した学生はスーツ姿ではなく、ユニフォームやチームウェア、練習着など“ラクロスらしい”スタイルで集合。企業にはイベント終了まで所属大学名を伏せたままという異例の就活イベントは、約6時間に及ぶ長丁場となったものの、参加した学生は一様に笑顔を見えていたのが印象的だったという。

 イベントは3部構成で行われ、ファーストラウンドでは「ラクロスに優秀な人材がいることを企業に説明せよ」というテーマでグループディスカッションが行われた。掲示された12の基礎能力の中から、ラクロスと向き合うことで最も伸びやすいと思う要素を3つ選択。その選んだ理由をラクロスで積んだ経験を踏まえて説明するもので、グループ毎に企業に対するプレゼンテーションという形で発表された。

 セカンドラウンドは参加8企業による学生へのプレゼンテーションが行われ、サードラウンドでは学生がそれぞれ、40項目ほどの価値観カードから自分が大切に思う3つの価値観を選択。選んだ理由、なぜその価値観を大切にしているのか、ラクロスをする中でその価値観の大切さを実感した瞬間を、企業に伝える個人ワークとなった。

 就職支援のエキスパートで、これまで様々な競技に打ち込んできた学生を見てきた中村氏は「本当にラクロスと向き合った学生さんたちの魅力が、企業様に伝わる形を作りたかった」と話す。

「会社はどんな人間を採用しても仕事の質が一定保てるように『システム」という型で社員を統率します。ビジネスは確率論のゲームですから、マクロでみた時には、システムで運用することが最善であることは間違いありません。

 一方で、このような理屈上、正しいゲームを続けていても、働いているのは人間ですから綻びが生まれてくるのは当然です。それだけでなく近年の変化が激しいVUCAと呼ばれる時代では、日々変化するゲームのルールに合わせてシステムを再構築することが求められます。

 これからは、会社が決めたルールではなく、マーケットに向き合い、自分の強い意志を持って取り組めるかどうかが問われます。だからこそ就職活動でも、企業が求めるものに目を向けるのではなく、社会を見て、自分たちが向き合ってきたラクロスを信じ、強い意志をもって行動してほしいという願いをこめて、こういう設定にしました」

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