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【開幕特集】札幌は「もう、下を争うチームではない」 躍進へのカギは新戦術の浸透

26日に2021シーズンのJリーグ開幕を控え、「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」はJ1クラブのチーム戦力を総力特集。2020シーズンを12位で終え、さらなる高みを目指す北海道コンサドーレ札幌は、小野伸二選手が約1年半ぶりに復帰。9年ぶりにホームで迎える開幕戦は、三浦知良選手や中村俊輔選手らを擁する横浜FCを迎え撃つ。今季のヒーロー候補を通して、チームの注目ポイントを紹介する。(文=斉藤宏則)

北海道コンサドーレ札幌は開幕戦で横浜FCを迎え撃つ【写真:2021 CONSADOLE】
北海道コンサドーレ札幌は開幕戦で横浜FCを迎え撃つ【写真:2021 CONSADOLE】

「継続性」を保ちつつ、マンツーマンディフェンスに取り組む

 26日に2021シーズンのJリーグ開幕を控え、「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」はJ1クラブのチーム戦力を総力特集。2020シーズンを12位で終え、さらなる高みを目指す北海道コンサドーレ札幌は、小野伸二選手が約1年半ぶりに復帰。9年ぶりにホームで迎える開幕戦は、三浦知良選手や中村俊輔選手らを擁する横浜FCを迎え撃つ。今季のヒーロー候補を通して、チームの注目ポイントを紹介する。(文=斉藤宏則)

 ◇ ◇ ◇

 いよいよ幕を開ける2021シーズン。北海道コンサドーレ札幌にとっては、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任して4シーズン目となるが、同監督は札幌就任初年度にいきなりチームをクラブ史上最高の4位に引き上げるなど、間違いなく札幌というチームを新たなステージへと導いている最中だ。

 今季は4チームがJ2に降格するレギュレーションとなっているが、「我々はもう、下を争うチームではないと思っている」と話しており、“エレベータークラブ”とも揶揄された過去の印象もかなり取り除かれたように感じる。指揮官はオーストリア帰国中に左大腿骨を骨折し手術を受けたことで来日が遅れるという心配なニュースもあったが、すでにチームに合流し例年通り開幕戦から熱くチームを指揮してくれそうだ。

 そうしたなかで今季の戦いをイメージしていきたいのだが、やはりまずは「継続性」というところがカギとなる。ここ数年の札幌は常に前年のチームをベースに編成作業を行ってきた。もちろん要所に補強は施すが、複数人の主軸がガラリと入れ替わることはない。戦術的にもペトロヴィッチ監督就任後は、球際での戦いやボール保持を意識した攻撃的なスタイルを継続。もっと言えば、ペトロヴィッチ監督の就任初年度のチームも、前任の四方田修平監督(現アシスタントコーチ)が構築したベースを生かしながら好成績を収めていた。そして今季も当然、昨季までのチームを土台に新たな戦いに挑むことになる。

 焦点となるのは戦術面だ。札幌は昨季途中からオールコートでマンツーマンディフェンスを行う戦術を取り入れている。「よりエキサイティングな試合を見せるため」(ペトロヴィッチ監督)であると同時にマンマークでの守備をすることで、位置的優位を生かすポジショナルなスタイルを取るチームと対峙しても、その長所を奪うことができる。今季もその戦術をより洗練させて継続することが想定されるが、そこで新戦力のなかからキーパーソンとして期待されるのが、ザスパクサツ群馬から加入したDF岡村大八とFC東京から加入したDF柳貴博だ。

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