新型コロナ禍の米国で人気急騰“おうちフィットネス” 現地在住記者が感じる新しい波
「フィットネス×コミュニティ」で人気急上昇中の「Peloton」
テクノロジーの発展により、オンラインでコミュニケーションが取れるようになり、自宅にいながら様々なことが体験できる今。「Peloton」は、そうした環境をうまく利用してフィットネス業界に新風を吹き込んでいる。
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サービスを利用するには、ユーザーは「Peloton」社専用のエアロバイクか、トレッドミルを購入し、オンラインコースに登録する必要がある。しかし、バイクが2245ドル~(約24万円)、トレッドミルが4295ドル~(約45万円)と高額な上、コース入会には月額料金も払わなければいけない。
それでも人気を集めている理由は、豊富なフィットネス動画、インストラクターのライブレッスンにいつでも参加できること、そしてフランス語で「競争する小グループの一団」を意味する「Peloton」の社名通り、世界中のユーザーと一緒にレッスンを受け、競い合うことができることにもあるようだ。
さらに、アプリには参加者の成績を見ることができる機能や、相互にエールを送る機能も搭載。そうしたレッスンで交流した参加者と、オフラインのイベントでリアルな交流を深めることもでき、エクササイズを通じたコミュニティ形成にも一役買っている。
米ビジネスニュース専門テレビ局「CNBC」によると、「Peloton」社が発表した今年1月1日から3月31日までの四半期の利益は、昨年の同時期に比べ66%アップしたそうだ。4月には2万3千人が一度に参加した同社史上最大のオンラインレッスンが開催されるなど、新型コロナ禍で存在感を放っている。
新型コロナという未曽有の事態により躍進した自宅フィットネス業界。「Peloton」のような革新的なブランドの登場もあり、フィットネスの在り方にとどまらず、人々の日常までをも変えていきそうだ。
(THE ANSWER編集部・土屋 一平 / Ippei Tsuchiya)