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【#キミとONETEAM】「子どもは楽しみ方を探すプロ。発想力で今を乗り越えよう」―元日本代表・菊谷崇

いま実感する友達の大切さ「当たり前のように横にいるものではなかった」

 いま、子どもたちの中には友達に会えなかったり、ラグビーをできなかったり、さみしい思いをしている子もいると思います。でも、この状態がずっと続くわけではありません。また外に出られる日はかならずやってきます。だから、いまは自分の体と家族、自分のまわりにいる仲間を守るために、油断をしないで少し我慢してみてください。家の中でもできることはたくさんあります。

 家にいる時間を使って、ラグビーをするために必要なトレーニングやストレッチをして、汗をかいてみましょう。インターネットでいろいろな情報を探して、自分に合うものを探してみてもいいと思います。あるいは、距離に気を付けながら、家族みんなで家の前で太陽の光を浴びながら縄跳びをするのもいいかもしれません。もし一人でトレーニングするのがつまらないと思ったら、お父さんやお母さんに頼んで、友達とオンラインでつながりながら、体を動かしたり話をするのもいいかもしれません。

 トレーニングをする時は、回数でもいいし時間でもいいし、自分の中で目標を決めて、昨日よりも今日の方が少し多くできるように頑張ってみましょう。

 これまで友達と二人でパスをすることなんて、特に面白いことでもなかったのに、今思えばすごく楽しかったことに感じているかもしれません。友達の大切さを感じていませんか? 僕たちのアカデミーではコミュニケーションを取る力を身につけることを目的としていますが、それにはラグビーが好きで友達を大切に思うという前提条件があります。いま、こういう状況になって、友達って当たり前のように横にいるものではなかったと気付いた人も多いでしょう。だから、またみんなに会って、挨拶して、握手できた時は、その大切さを感じてほしいと思います。

 いまはまだ、先が見えなくて不安な気持ちもあると思います。それでも、ラグビーができる日はまたやってきます。子どもたちは臨機応変に、その状況にあった楽しみ方を探し出すプロだと思います。その発想力を使いながら楽しいことを探して、みんなで厳しい時を乗り越えていきましょう。

【#きょうのトライ「家族みんなで準備運動をして一日をスタートさせてみよう」】

 朝のラジオ体操のように、家族みんなで準備運動をしてから一日をスタートさせてみましょう。そのために、今日はみんなが集まれる時間を調べて、明日の朝の準備をしてください。お父さんやお母さんが働きに出掛けているなら、みんなで早起きをして体に酸素を入れてフレッシュに一日を始めてみてください。

■菊谷 崇(きくたに・たかし)

 1980年2月24日生まれ、奈良県出身。御所工業高から大阪体育大へ進学。02年にトヨタ自動車に入団し、05年のスペイン戦で日本代表初キャップを獲得した。同時に7人制でも日本代表に選ばれ、05年には7人制W杯に出場している。15人制では2008年11月から日本代表キャプテンを務め、11年のW杯ニュージーランド大会ではキャプテンとして全試合に出場。13年にイングランド最高峰リーグ・プレミアシップのサラセンズへの移籍を経て、14年にキヤノンに入団した。18年に引退するまで日本歴代6位となる代表68キャップを獲得。現在は高校日本代表、U-20日本代表のコーチを務めるほか、元日本代表の箕内拓郎、小野澤宏時と一緒に「ブリングアップ・ラグビーアカデミー」で指導する。

(27日は元日本代表・小野澤宏時さんが登場)

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(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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