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【#キミとONETEAM】「子どもは楽しみ方を探すプロ。発想力で今を乗り越えよう」―元日本代表・菊谷崇

新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

元日本代表主将でキャプテンを務めた菊谷崇氏【写真:編集部】
元日本代表主将でキャプテンを務めた菊谷崇氏【写真:編集部】

子どもたちともう一度「ONE TEAM」に―「ラグビー選手から午前9時のメッセージ」第2回

 新型コロナウイルスの感染拡大により、昨秋のワールドカップ(W杯)で空前のブームが巻き起こったラグビー界も大きな影響を受けた。1月に開幕したトップリーグがシーズン途中で中止。1試合の観客最多動員を記録する試合も生まれるなど、W杯から続いていた盛り上がりが予期せぬ形で途絶えてしまった。

【注目】現役、OB、指導者ら豪華メンバーが連日登場 ラグビー連載「#キミとONE TEAM」全一覧はこちらから

 もっとプレーを見せたかった選手、プレーを見たかった子どもたち。距離が遠くなってしまったいま、「THE ANSWER」はラグビー界がもう一度、子どもたちと一つになれることを願って、「#キミとONE TEAM」と題した連載をお届けしている。

 元日本代表主将の菊谷崇さんと廣瀬俊朗さんが発起人となり、多くの現役、OB、指導者らが賛同。いま抱えている思いとともに、全国の子どもたちに向けたメッセージを送る。また、記事は連日午前9時に配信。「#きょうのトライ」として、学校が休校となっている子どもたちにきょう1日を使い、やってほしいことを提案する。

 第2回は、11年W杯ニュージーランド大会で日本代表キャプテンを務め、現在は「ブリングアップ・ラグビーアカデミー」で子どもたちの指導にあたる菊谷さんが登場する。

 ◇ ◇ ◇

 新型コロナウイルスの影響でいつもと生活環境が変わってしまい、気持ちが落ち着かない子どもたちもたくさんいると思います。ラグビー界では、盛り上がっていたトップリーグが中止になってしまいました。プレーできなくなってしまった選手たち、試合の応援に行けなくなってしまった子どもたちは、悔しい気持ちもあると思います。ただ、今はみんなの安全を考える方が大切。みんなで力を合わせて乗り切っていきましょう。

 こういう状況はなかなかありませんが、僕がキャプテンとして出場した2011年のW杯前には、東日本大震災がありました。この時、代表チームにいた大野均選手(福島県郡山市)と畠山健介選手(宮城県気仙沼市)は実家が被災しました。それでも2人は「自分たちが頑張る姿を見せることが被災された方に対する心強いメッセージになる」と信じて、練習にも合宿にも参加してくれました。僕たちもチームとしてできることはないか考え、活動しましたが、こういう時、ラグビーやスポーツには仲間のために一つにまとまる力があると思います。

 特にラグビーは、体が接触するコンタクトプレーが多く、人数も多いスポーツ。普段から勝つためにはどうやってまとまろうかと話し合う競技なので、大変なことが起きた時に「自分たちには何ができるのか」を考えて行動できる人が多いことが強みです。今回も僕と廣瀬さんの呼びかけに対し、たくさんの仲間が集まってくれました。また、子どもたちにメッセージを届けたいという選手をサポートしてくれた所属チームの気持ちも伝わり、ラグビー界がみんなで頑張っていこうという姿勢がとてもうれしかったです。

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