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現役プロ野球選手ら議論白熱 「走る」を考えるオンラインサロン「CHEETAH」の試み

「CHEETAH」の理想は「走りを学びたい人の質の高い集合体」【写真提供:秋本真吾氏】
「CHEETAH」の理想は「走りを学びたい人の質の高い集合体」【写真提供:秋本真吾氏】

内川ら一流選手が持論…秋本氏の理想「走りを学びたい質の高い集合体が『CHEETAH』

 秋本氏は「選手はやらないと不安になる人がいる。やっておかないと嫌だから、それがオーバートレーニングになって失敗する選手がいるし、自分自身、現役時代にそういうことがあった」と意見を述べ、一方で「技術不振を慢性疲労のせいにしてしまうこともある。技術が明らかに崩れているのに、疲労を抜こうとしすぎてもっと良くない方向に行くこともある」とも語った。

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 内川からは「プレーヤーは安心感を求めたいので、調子が良くない理由を疲労のせいにしたがる傾向にある」と実体験をもとに指摘。結果、「トレーニングするキツさより、ケアする快感に走りがちになる」ため、日々試合が繰り返される中で疲労をしっかりと見極める必要性を訴えた。参加者は“自分の体を知る”という重要さを知り、一様に頷いていた。

「走る」という行為について、秋本氏が野球界では罰走として走りが課されることが未だにあることを挙げ、話はスポーツ界におけるコーチング論に発展。昔は手を上げて従わせる指導も当たり前だったが、今は体罰が許されない分、教える側の能力が問われる場面が増え、指導者は「自分の経験から教えるだけでなく、それ以上の知識を学ばないといけない」との意見が上がった。

 秋本氏は「絶対にそう。コーチになってから学んだことの方が現役時代より多い」と同調。「ここ(オンラインサロン)で走りの情報、理屈、理論を学んで現場で自分の指導に落とし込んでやる時にどんな言葉かけがいいか、何を大切にして伝えていくか。どうアウトプットするかの仕方も学ぶといい指導者になっていくと思う。その点も学んでいってほしい」と呼びかけた。

 現役マラソン選手、高校野球の指導者、上場企業の経営者ら、様々なバックボーンを持った選手が「走る」というスポーツの根源的動作をキーワードにしてメンバーが意見を述べ、ディスカッションしたのは2時間近く。最後に、秋本氏は締めくくった。

「誰か有名なアスリートがやっているから入りたいというより、自分から走り方、コーチングを学びたい人の質の高い集合体が『CHEETAH』であるという理想がある。僕が一方的に話すだけでなく、皆さんの意見も聞いて、僕自身もアドバイスをもらいたい」

 参加するだけで、各ジャンルのスポーツ界の第一線で活躍するスペシャリストの様々な知見を得ることもできる試み。ミーティング後には、参加者から「このミーティングだけでも、3000円以上の価値があると思います」などと好評の声が上がっていた。

 今後も定期的にミーティングを行い、参加者と様々な意見交換を行っていくという。新しい試みだけに、正解はない。だからこそ、本気で「走る」を追求する人だけで作り上げる「CHEETAH」が、変わり続けるスポーツ界で可能性を秘めていることも事実だ。

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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