東京五輪で本当にメダルを狙えるのか 男子7人制代表の“リアルな現在地”を検証
注目の福岡は? 本城強化委員長が言及「すぐに適応しないというのはわかっている」
現在、東京五輪に向けた「男子7人制日本代表第2次オリンピックスコッド」は計19人、それを保管する「男子7人制日本代表トレーニングスコッド」は15人。
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1月に東京五輪出場へのチャレンジを正式発表した、注目の福岡堅樹などもこの「トレーニングスコッド」に含まれる。尚、福岡に関しては「本当なら、バンクーバーあたりで一度使ってみたかった」(本城強化委員長)というが、怪我の影響もあり、この先のスケジュールはまだ見えてこない。
「7人制の強化を続けてきて、15人制でプレーしていた選手がそんなにすぐに適応しないというのはわかっている。だから(7人制のスペシャリストとして)、選任でやるということにこだわってきた」(同委員長)という厳しい世界であることも確か。
15人制W杯で世界を驚かせた福岡とはいえ、そう易々五輪メンバー入りを果たすのは至難の業というのが現状だろう。
チリでドイツに敗れた準決勝。あるいは、シドニーで最後に追いつかれたスコットランド戦。日本は何度も敵陣深く攻め込みながら、トライを取り切れず、自分たちの反則やターンオーバーなどから逆襲されて勝ちを逃すケースが目立つ。
「どうやって、相手ディフェンスを崩していくか。ひとりでできないのなら、チームとしてどうやっていくのか。トライを取る力が弱い」(本城強化委員長)
「7人制ではボールキープが大事。ポゼッション率を高くして、相手をイライラさせながら、こちらは我慢して攻撃を継続する。日本は局面ごとに人数で上回らないといけない。寝てから起きる速さ、動き出し。そうしたプレーでもっと相手に勝てるように、ベースを上げる必要がある」(岩渕ヘッドコーチ)
五輪本番まで5か月。トップレベルでの実戦を重ねながら、メダル奪取のための課題解消に取り組む日々が続く。
(出村 謙知 / Kenji Demura)