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今永昇太が子どもたちに送った“拍手”の意味 MLBでの活躍生んだエール「前に出よう、殻を破ろう」

米大リーグ、カブスの今永昇太投手は8日、都内で野球未経験の少年少女を対象にした体験イベントに参加した。この中で目立ったのが「うまい!」「いいボール来てるよ!」などと、明るい言葉で子どもたちを盛り上げる姿だ。これは自らの体験にも裏付けられた“挑戦”を促すための行動なのだという。

都内でイベントに参加したカブスの今永昇太【写真:羽鳥慶太】
都内でイベントに参加したカブスの今永昇太【写真:羽鳥慶太】

野球未経験の少年少女を前に…語った新たなチャレンジ

 米大リーグ、カブスの今永昇太投手は8日、都内で野球未経験の少年少女を対象にした体験イベントに参加した。この中で目立ったのが「うまい!」「いいボール来てるよ!」などと、明るい言葉で子どもたちを盛り上げる姿だ。これは自らの体験にも裏付けられた“挑戦”を促すための行動なのだという。

 今永は今季カブスで15勝3敗。明るいキャラクターも地元のシカゴですっかり受け入れられた。DeNAを飛び出して大リーグに飛び込むという大きなチャレンジは、大成功したように見える。ただそこに至るまでの過程には、様々な苦労もあった。

「僕も初めて米国に住んでみて、初めてのことは怖かったですから。臆病になるところを、周りがサポートして、褒めてくれたんです。そうすると前に出よう、殻を破ろうと思えるんです」。バットやボールに初めて触れる子どもたちを見て、そんな気持ちを思い出した。「なのでなるべく明るく、拍手をしたかったんです」。より野球を好きになってもらうための仕掛けだった。

 自身の大リーグ1年目を振り返ると、特に言葉の面でチャレンジの連続だった。「英語では、電話がまず怖いんですよ」と笑う。ジェスチャーが通じなくなるからだ。

「ホテルに着いて、自分の部屋の荷物を動かすとき、最初は通訳にお願いしていました。でも次は自分で(フロントに)電話してみようと。最初は何かを見ながらですよ。でも、それが通じたので。できないことがどんどん、できるようになっていった」

 新たな挑戦を始める時には気恥ずかしさもあるが、心の持ちよう一つで乗り越えられた。「周りは意外と自分のことを見ていないと考えるようにしていましたね。性格上気にはなりますけれど、他人は自分のことを知らない。でも助けてくれると考えるようになりました」。だから、新たなシーズンでも訪れるはずの“障害”にも前向きに立ち向かう。

「僕はすべてがうまくいくタイプではない。でもうまくいかないときも、壁を乗り越えようとする姿勢が大切だと思うんです」

 今永が参加したのは、MLB機構が世界各国で行っている野球未経験者へ向けての体験イベント「PLAYBALL」。イベントは90分ほどだったが、未知の楽しさを知った子どもたちはどんどん上手になっていった。「成長のスピードには驚きました。この時間の間でもうまくなっていく」。それはチャレンジを胸に駆け抜けた、大リーグ1年目の自身にも通じる言葉だった。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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