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「首より上のミスを止めたい」 西武コーチが“学びなおし”でつかんだ指導術 競技も年代も超え「心を開いてもらうには…」

プロ野球、西武の1軍で内野守備・走塁コーチを務める大引啓次氏は、2019年にヤクルトで現役引退した後、今季6年ぶりにプロ野球の現場へ復帰した。この間は日体大の大学院で修士号を取得し、米大リーグの現場にも出向くなど「学び直し」に時間を費やした。初めて飛び込んだプロ野球指導の世界で、何を感じているのか。

西武の大引啓次コーチ【写真:羽鳥慶太】
西武の大引啓次コーチ【写真:羽鳥慶太】

オリックスなどで活躍の大引啓次氏、学びなおしを経てのNPB復帰で見えたもの

 プロ野球、西武の1軍で内野守備・走塁コーチを務める大引啓次氏は、2019年にヤクルトで現役引退した後、今季6年ぶりにプロ野球の現場へ復帰した。この間は日体大の大学院で修士号を取得し、米大リーグの現場にも出向くなど「学び直し」に時間を費やした。初めて飛び込んだプロ野球指導の世界で、何を感じているのか。

 大引コーチがプロ野球を離れていた5年間は、プロ野球の現場でデータ活用が進んだ時期と重なる。プレーのあらゆる部分が数値化されて示され、選手は感覚に頼ることなく、数字に合わせて修正していくことが可能になった。インターネットには技術指導の動画があふれ、プロ選手もそれを見る時代だ。

「情報のカオス化という部分は、打撃のほうが大きいのかなと思うんです。いわゆるフライボール革命がどうだ、バットの角度が、バレルゾーンが……といろんな考え方があって、割れているのは。ただ守備の取り組みでいうと、大きな違いはなかったです。ノックでも指導していても、すんなり受け入れてくれる選手のほうが多かったですね」

 守備は変わらず、地道な練習で磨いていくもの。時には経験則を伝えることもある。大引コーチが球界の変化を感じたのは、球団組織の大きさだったという。「こんな部署あるの? というのがびっくりでしたね。ハイパフォーマンスもそう、データ班もそう。技術指導だけじゃなくて、こちらも知っておかなければならない部分がかなり増えました」。指導する側への要求もどんどん大きくなっている。

 大引コーチは日体大の大学院でコーチングを学び、修士号も取得した。選手を導くのがコーチの仕事。試合で良いプレーをしてもらうためには、どのようなことを心がけているのだろうか。

「シーズンが始まってくれば、本当にいいコンディションで気持ちよく試合に臨んでもらえるようにするだけなんです」。ただ、一口に“コンディション”といっても、様々な意味がある。

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