東北からNPB選手を次々育てる「小野寺さん」とは 中日ドラ3ら輩出、原点は慶大のBチーム降格で訪れた転機
みちのくの大学球界に、的確な指導で次々と選手の才能を開花させている指導者がいる。仙台大教員で、2018年から硬式野球部で野手を中心に指導している小野寺和也コーチ(36歳)のことだ。「小野寺さんのおかげで」「小野寺さんのアドバイスで」――。仙台大硬式野球部の野手陣を取材すると、必ずと言っていいほど「小野寺さん」の名前が挙がる。そんな若きコーチの指導者としての原点は、東京六大学野球リーグ戦で二度の首位打者に輝いた慶應義塾大時代にあった。(取材・文=川浪 康太郎)
インタビュー前編 就任6年でプロを4人輩出した仙台大・小野寺和也コーチの原点
みちのくの大学球界に、的確な指導で次々と選手の才能を開花させている指導者がいる。仙台大教員で、2018年から硬式野球部で野手を中心に指導している小野寺和也コーチ(36歳)のことだ。「小野寺さんのおかげで」「小野寺さんのアドバイスで」――。仙台大硬式野球部の野手陣を取材すると、必ずと言っていいほど「小野寺さん」の名前が挙がる。そんな若きコーチの指導者としての原点は、東京六大学野球リーグ戦で二度の首位打者に輝いた慶應義塾大時代にあった。(取材・文=川浪 康太郎)
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茨城県で生まれ、2歳頃から兄と父の影響で野球を始めた。小学4年生の頃に群馬県に移り住み、高校は県内屈指の進学校である県立前橋に進学。幼少期から東京六大学の試合をたびたび観戦していたこともあって早い段階で慶大進学を志望し、野球部で汗を流す一方、学業にも励んだ。
野球部では1年春から公式戦に出場して3年間レギュラーを守り切り、学業面でも好成績をキープ。まさに文武両道の日々を送り、指定校推薦で慶大合格を果たした。
慶大では2年春にリーグ戦デビューするも、目立った成績は残せず。2年秋は調子を落とし、リーグ戦終了後にはBチーム降格を余儀なくされた。危機感を覚えていたこの時期、ある人物に教えを請うたことで転機が訪れる。