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うまくシュートを打ちたい中高生必見 GKを幻惑する「左45度」からの“蹴り分け方”

行列を作った選手たちも「最終的には全員がマスターしました」

 奇しくも「“ふかせない”シュート」と同じく、股関節で押し出すキックだった。

「ファーサイドへは押し出すキック。ニアの場合は捻って蹴るんですが、フォームは最後の最後まで同じです。シュートを打つ前にゴールの枠とGKの位置をイメージして、あとはキックに集中します」

 特にファーサイドへ会心のキックができた場合は、プロのGKでも一歩も動けないという。

「練習を始めて1週間くらいで、十分な手応えを感じました。教えてほしいと言ってきた明治大学の選手たちも、最終的には全員がマスターしました。それぞれ自分たちで、今のは正しいキック、さっきのは間違い、と判断できるようになりましたね」

 上船の「キックマスター講座」は中高生たちにも大人気。開催すれば、その指導者も含めて納得の笑顔で帰途に着くという。(文中敬称略)

(第3回へ続く)

[指導者プロフィール]
上船利徳(うえふね・としのり)

神村学園高校、東京国際大学でプレーし、ドイツ4部のKFCユルディンゲンとプロ契約。怪我で引退するが帰国後「ファーダンサッカースクール」を起ち上げ、明治大学コーチなども経験し、25歳で神村学園がエリート人材の育成を目的として展開する「淡路島学習センター」のセンター長に就任。「キックマスター講座」も好評。

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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