「コピーはオリジナルに敵わない」 エディーHCが語る日本スポーツとジャパンウェイ
3年前の奇跡に見えた「日本らしさ」を表現する一つのヒント
あの日、起こした奇跡の理由を改めて聞いた。それは「日本らしさ」を表現する一つの方法となる気がした。
「日本のラグビーをすると思って勇気を持って戦ったことだ。あの時は限界を超えられるチームになっていた。チームで何かを一緒にやることだけではなく、日本のスポーツ界でラグビーを変えたいという思いがあった。勇気は信じることから来る。『自分はこれができる』と信じることができたら、勇気を持って行動することができるんだ。
『信じる』という部分において、私はチームの目標、ビジョンを与えた。大きな意味で、なぜこれをやるかという理由について。それは日本のラグビーを変えること。その夢を実現する。毎日、どのチームよりも世界一のハードワークをしている。それが分かれば、自信につながる。それによって勇気をもって戦うことができると導いていた。
日本はその昔、多くの人が田んぼの仕事をしていたと友人から聞いたことがある。村を作って、ボスとなる村長がいる。みんなで力を合わせて働かなければいけなかった。だから、チームで何かをやるというのは日本の文化の一部でもある。みんなで一丸となってパワーを発揮し、何をどう達成したいかを共通理解することが大事なんだ」
世界を尊敬しすぎることなく「勇気」を持って戦うこと。そのために必要な努力をし、己を信じること。その先に大きな夢を与えれば、実現することができる。シンプルであっても、ジョーンズ氏が放つ言葉に、日本が世界に勝つヒントがあった。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)